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「うっ…頭痛ぇ……」
「そりゃあれだけ飲めば頭も痛くなるぜ。飲み過ぎだ」

翌日、アルベルは二日酔いでベッドから出られずにいた。
俺はザルだから平気だが、アルベルは相当辛そうに見える。
今日一日は看病決定だな、誘ったの俺だし。
結局何もなかったし、できなかったが…無理矢理なんて俺の趣味じゃねぇしな。

「おい、水取ってくれ」
「ん?あぁ、ほらよ」
「悪いな」
「構わねぇさ。元々誘ったのは俺だったしな」

普通に話すだけでも幸せだと感じる自分がいた。
普通の日常に、普通の会話。
たったそれだけなのに、凄く幸せだった。

「そうだ、ミレーニアに薬調合してもらったんだよ。一応飲んでおけ」
「あぁ、すまない」
「飲んだら寝てろよ。昼にまた飯と薬持ってくるからよ」

薬を飲んだアルベルが寝付いたのを確認して部屋を出た。
殺人シェフに二日酔いに優しい料理でも作ってもらうか。
本当は俺が作ってやりたいが、料理の腕には自信がない。
変なものを食べさせるわけにもいかないしな。
そんな事を考えながら、俺は工房へと向かった。

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