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「特にご希望がなかったので髪は黒、目の色も髪に合わせて黒にしてあります。変更されるのでしたらまだ……」
「このままでいい。髪が黒いほうが肌の白さが際立つからな」

黒田の言葉を遮るように蘇我は言う。
その後も細部の確認を繰り返し、時間は過ぎていった。




「問題ないな。引き渡してもらおう」
「ありがとうございます。これからアフターサービスのご説明をさせていただきますので、サインはその後でお願い致します」

蘇我は余程商品を気に入ったのか、少年ロボットの頭を膝に乗せ髪を撫でながら黒田の話を聞いていた。

「我が社の商品は大変高額ですが、一般電化製品のような保証はございません。商品の性質上、ご理解下さい。普通に使用されていれば故障することは滅多にありません」
「主人があまりにも乱暴に扱うと壊れる…ということか」
「はい。性的な欲求を満たす、解消することが目的の商品になりますので、強度は強めにはしておりますが限界もございます」

黒田は鞄から『アフターサービスについて』と書かれた書類を取り出すと、蘇我の前に並べて説明を続ける。

「故障の保証はついておりませんが、定期メンテナンスやカスタマイズなどは無料で承っております。全国各地にサービスセンターがございますので、お近くのセンターを御利用下さい。以上でよろしければこちらの契約書、引き渡し確認書にサインをお願い致します」

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