Short×2+Story
短編未満とかネタメモとか。



「 変態なんかじゃないんです。 」


「王様とパンツ」の続きを書こうとしたらちょっと口調がわからなくなったので練習。オチなどない。確かに恋だったさまからお題をお借りしました。

※会話文注意
※変態です
※変態です






◇変態なんかじゃないんです5題

1.転んだら危ないと思って支えていたんです

「そう、だからやましい気持ちなどこれっぽっちも小指の甘皮ほどもないんですこのさりげなく隊長の腰に回した手には!!地面がぬかるんでいてとても危ないですからねホラ私紳士!」
「成程、確かに危ないな」
「でしょう!?こうした方が安全でしょう?」
「では紳士よ、胸から腰にかけてその手のひらを往復させ続けることに何の意味があるのか説明して貰おうか」
「隊長の腰のラインを堪能していますが何か問題が」
「……拳か蹴りか好きな方を選ばせてやろう」


2.男のロマンについて研究しているだけです

「飯だぞ、早く起きて食えスペンサー」
「あーん、って……」
「は?」
「隊長があーんってしてくれたら、食べます……」
「馬鹿は風邪を引かないとよく言うが、変態は引くから不思議だな」
「あーん……」
「断る」
「看病イベントでお口あーんは男のロマンなのにぃいい!病気で食欲ない私に少しくらい優しくしてくれてもいいじゃないですか、もう隊長なんてだいっきら……いじゃないです好きです好きです大好きです!きゃー!」
「元気だな」
「でもとっても傷ついたので謝罪を要求します、そう、身体で!」
「永遠の眠りにつきたいか」


3.貴方が捨てた物の再利用、つまりエコなんです

「捨てたという事はいらないんでしょう隊長!私は自然に優しいんですこれからの時代はエコなんです日付を書いて保存して時々頭に被ったり一日中眺めたりとにかく大切にしますから下さい隊長のパンツゥウウウウ」
「分かった、お前の城で下着を捨てようとした俺が不用心だった!謝るからさっさとその手を離せスペンサぁああアあ!!」
「いやです!一生離しませんからぁあああああ!!」
「下穿きに愛の告白をするなぁああああああ!」


4.人類の造形美に思いをはせていたところです

「だから隊長の着替えを舐めるように観察しながらも褐色の胸板を撫でまわしたいとか腹筋を一つ一つ指でなぞりたいとか、全然やましいことは考えていないんです……!!」
「……」
「本当ですよ?本当ですよぅうう!」
「……」
「隊長なんで何も言ってくれないんですかぁ……」
「……いや、段々口を開くのすら面倒になってきた」
「だからって酷いです隊長!」
「……スペンサー、回れ右」
「はいっ!」
「そのまま直進……何に突き当たった?」
「はい、隊長の部屋の扉です!」
「あとは言わなくても分かるな?」
「えっ」
「分、か、る、な?」


5.少し特殊なだけで輝かしい個性なんです

「だからパンツくれてもいいと思うんです別に誰にも迷惑かけないし」
「……来いスペンサー」
「なんですかー、……何で手のひらをグーにしたまま微動だにしないんですか隊長」
「殴りにかかるのがもう面倒でな、ほらこれに自分で頭を打ち付けろ」
「えええ、い、いやです!隊長がわざわざ時間を削って私を殴ってくれるのなら嬉しいですけど!!いいい、いっ、いくら隊長の手でも、自分から頭を打ち付けるなんて行為に興奮出来ないですから!」
「普段から興奮するな」
「で、でもやっぱり隊長の手だし、どうしようかな……」
「そこで悩むのか」
「わぁい、ごつごつですね!」
「頬を擦り寄せるな」
「隊長ー、撫でてほしいです」
「何故そうなる」
「あとパンツも欲しいです」
「面倒臭がった俺が悪かった、歯を食いしばれ」






12.12.05 01:02  sato91go