企「ブレーカー切った後に配電線を切る」 「おう」 「その後、ブレーカー近くにいる警備員を昏倒させて、どこかに縛り付けて、無線を奪う」 「ほうほう」 「奪ったらその無線に向かって、電気系統にトラブルが起こったから、至急数名送電室見に来いって指示を出す。なるべくその警備員の声マネしろよ」 「俺、声マネ超得意」 「音痴なくせにか?」 「うるせー」 「はいはい。…数人そっち行ってわたわたしてれば、お姫様を盗みやすいし、送電室は脱出口と正反対だから楽に逃走できるわけだ。くれぐれも、指示出した後に会場へ無線を持ち込まないこと」 「何で?」 「お前は身軽にすませ。一応な」 「俺の剣持ってく時点で身軽じゃないと思うんですけど、イヴェールせんせー」 「だから今回はエぺノワじゃなくて小振りのナイフ使えって言っただろ、始めに!それに僕は、こんな馬鹿な生徒を持った記憶がないんだけどな!」 「え!?駄目なの…?いやだ、あれ持ってないと不安でしょうがない!なー、イヴェール先生、いいだろ?」 「却下。民家が近いんだ、目立つ」 「…このイヴェけちめ…」 「口尖らせてもぶさいくにしか見えないぞ、ローランサン」 「イヴェールもや……ったら……嘘だ、可愛い…」 「おい勝手に人の顔で変顔想像して驚くな!」 「イヴェールちょっと、一瞬だけでいいから口尖らせてみねぇ?両手を腰にあててくれるともっと嬉しい」 「お前のへそくりが火を吹くぞ」 「なっ、なんでお前がその存在を!!」 「…あるんだな、へそくり」 「……この策士…俺を弄んでそんなに楽しいのかよ!イヴェールは豚の貯金箱なくせして!」 「はい話は変わりましてー」 「うわ酷いスルー!」 「お前が無線で指示出した頃、僕は今回の目玉を身につけたご婦人をちょいちょいっと口説くから」 「……口説く…」 「夫人には夫以外にも、若い愛人がたくさんいるって話だ。貞淑じゃない彼女は暗いところで、それとなく話し掛けられれば一発でうっとりだろ」 「……破廉恥作戦?」 「色仕掛けって言え。せめて。で、うっとりの間偽物とすり替える」 「……」 「調度同じくらいの大きさの、サファイアみたいなやつ。傷つければスターサファイアに見えなくもない」 「……」 「それで偽物がばれる前に、事前に調べておいたあそこの家のゴシップを、新聞記者とかにばらまくの。評判が悪くなれば、宝石盗まれたなんて更にゴシップ、追加させたくなくなると思う」 「……おお。流石イヴェール、悪知恵が働くこった」 「……ローランサン、急に怒ってないかお前」 「べっつにー?この色仕掛け作戦、折角の役得なんだから、うっとりさせるついでに胸でも揉んでくれば?」 「それは僕の中の紳士が許さないんでね」 「……」 「ローランサン?」 「……あー、作戦、後はいつも通りだろ?俺ちょっと散歩ついでにフランボウの所行って奴をぶっ飛ばしてくるわ」 「は?」 「じゃあな、夕飯までには帰るから」 「おいローランサっ……いきなり何なんだ、あいつ…」 仕事の会話中別の話に転がる盗賊ぱーと2。しかしここで強制終了(^O^)/ |