夜遅く。何か寝苦しいなと思ったら、別のベッドで寝ていたはずの相方が首に巻きついていた。うん。これは抱きつくではない。巻きつく、だ。とんでもなく冷たい体が、首だけではなく俺の体中に絡みついている。お前はツタ科か。植物だったんだな。ツタ科イヴェール、どんなものにも巻きついて離れません。笑えない。現実逃避は、状況がこれ以上許してくれなかった。

「っっっ!!?」

「ん…」

俺がもぞもぞ動いたのがこの植物の機嫌を落としたようで、さらにぎゅうぎゅう力を入れられる。近い体温に心臓が速くなるより、止まりそうだった。本当に笑えない。

「ぐえ、」

逃がさない、と植物の高笑いが聞こえる。今夜はぎりぎりまでこの植物の檻から抜け出せそうにもなかった。




イヴェールは冷え症、ロラサンは天然湯たんぽ。だから寒い夜には、熱源求めて夜這いに来るイヴェール←寝ぼけて
これが盗賊の冬の日常だったら良いよ!






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