ポポポロク○イス物語2?のラストシーンパロ。記憶が曖昧な上に、知らない人はフィーリングで…orz 轟音と共に崩落する建物。数々の隙間から吹き出す海水。この土地の終焉に立ち会ってしまった今、逃げ場はもうなかった。 「くそっ…、どうすれば」 「……」 死の危険が迫ってるというのに、心はすごく穏やかだった。それは、俺の手を引いて、共に在る道を必死に模索してくれるこいつのおかげかもしれない。 何処かに抜け道がないかと忙しく行き来する瞳は、初めて会った時から変わらず輝き続けている。だから、こいつが一回死にそうになった時は、絶望した。開かない目、弱い呼吸、もう二度とあんな思いはしたくなかった。 「……」 「待ってろ、ローランサン。早く見つけるから、」 「イヴェール」 決めた。 俺はゆっくり笑う。 「イヴェール、……もう良いよ」 本当に、心は波風一つ立っていなくて、いつもより素直にイヴェールを見ることができる。今まで、恥ずかしくて目を反らしてきたけど、やっぱりイヴェールは綺麗だ。格好良い。 「もう良いんだよ、イヴェール」 イヴェールは一瞬何言われたか分からない、という顔をして、拳を握る。 次の瞬間、有無を言わせず俺の体を抱き上げて、なるべく高い位置に移動した。 海水が、床に着々と侵入し始めている。 「イヴェールっ!」 「畜生!お前は絶対死なせない!!」 「…イヴェ」 とうとう無慈悲にも水位が上がり始めた。既にイヴェールのふくらはぎ辺りまで上ってきていて、イヴェールは天井を睨みつけ、俺を抱き上げる腕を必死に伸ばす。その行動に、嬉しくて涙が溢れそうだった。 うん、やっぱり、俺はこれで満足しよう。 「イヴェ、聞いて」 「嫌だ、聞きたくない」 イヴェールは、俺がどこの出身か知っているから、必死になってくれる。俺は、おまえの足手まといにはなりたくないんだってば。 「…今更だけど、俺は森を離れては生きていけない」 「……」 今となっては懐かしい、故郷でもある森を思い出す。俺は、拾われものだったけど、確にその森の民だ。 森の民は森を離れてはいけない。この不文律を破って、俺はこいつの旅についてきた。そのツケが、今になってはねかえって来ているのだとしたら。 俺は命をかけて、イヴェールを生かす。 ごめん、ごめんイヴェール。俺だって、お前と一緒に叶わない"ずっと"を願っていたかった。 「俺の体は、海水に触れると泡になる。今まで、海に入ったら消えるって説明してたのは、そのせいだったんだ」 「…やめろ、サン」 「だから、さ。イヴェはその泡で、地上まで何とか辿り着けよ?」 「……やめろって!」 首を降るイヴェールに、俺が「ずっと好き」と呟いた刹那、天井が崩れ落ちた。 本当は、森の民じゃなくて森の魔女、なんだ…\(^o^)/ そして、これはハッピーエンドで終わるので、二人とも助かりますよ!確か← |