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ここ最近夢見が酷かった。夢の内容はいつも決まった内容、しかも自分が主人公の物語で、ある意味夢らしい夢である。

大雑把に説明すると、その夢は二人の泥棒がある大きな赤い宝石を盗み出した所から始まり、その直後は二人とも楽しく暮らすのだが、中盤で主人公――つまり自分がもう一人を裏切って宝石を独り占めする場面になる。宝石を1人で懐に隠してもう一人から逃げ隠れするようになった俺は、それはもうひどい生活を送った。

平気で、まあ役割は泥棒だったから当たり前だ。当たり前に物を盗んで食い扶持を繋ぎ、逃げるための金を稼ぐために自分の体を売ったりもした。人を傷つけたりもした。そんな酷い部分だけを切り取った夢もよく見る。物語の俺は何故かこの宝石ともう一人を一緒にしておけないと深く思い込んでいて、兎に角長い間逃げ続けた。最後にはただ走って走って走って、「見つけた」という愉悦に滲んだ声に振り返ったら最後背中が焼け付くように熱くなり、それで夢は終わる。

変な夢だ。ただ夢を見た後の現実での影響は凄まじく、いつも気持ち悪くなったり、何となく性的な行為に嫌悪を持ったり。だからこの一か月はほとんど食欲も失せて、今日はとうとう学校にいる間に影響が出てしまった。だから現在こうしているのは本来なら全く望ましいことではないのだけれど。


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