※主人公は京都に住んでいる大学生の設定で、3人は祓魔師。 猫を飼っている姉が旅行にでかけるということで、3日間、猫を預かることになった。成猫のオスで、姉の家に遊びに行ったときに見たことはある。しかし、だからといって動物の扱いが良くわかるというわけでもない。トイレやごはんは姉が置いていったから大丈夫。だけど、いまいち不安。ということで、 「こうやって遊んであげたらええんですよ」 「なるほど…」 「子猫丸遊ぶのうまいな」 「ほんま、私がやったときはこないにはしゃがなかったんに…」 中学以来の友人で猫が大好きな三輪さんを呼んでみた。今は祓魔師としてけっこう忙しくしてそうだし、電話で聞こうと思って連絡を入れたらぜひ見に行きたいとのことで、休みの日に来てくれたのだ。勝呂くんも遊びに来てくれた。中学時代はよく苦手な数学を教えてもらった、強面だけど優しいし面倒見いいし優しいし男前な人だ。二人には本当に中学時代数学の関係でお世話になった。 いま三輪さんはというと、私が使ってもあまり乗り気にならなかった猫じゃらしを使って、楽しそうにみーこ(猫の名前。しかしオス)と遊んでいる。みーこの反応が全然違う。もっと遊んで!って感じ。こつもいくつか教えてもらった。子猫さまさま、呼んでみて正解だった。 しかし、ただ一つ、不満が。 「いやあほんま子猫さんは猫好きやなあ」 「……」 こいつだ、こいつ。なんでこいつがここにいる。私この人にスカート捲られたりぺちゃぱい言われたり散々な思い出しかないんだけど。しかもいつの間にか頭ピンクになってるし。あれか、頭ん中ピンク過ぎてついに毛までピンクになったのか。 「あれ、どうしましたの名前ちゃん?顔暗いで?」 「…なんで志摩来てん」 「そりゃあ名前ちゃんに会いに来たに決まってますやん!」 「よし、帰れ」 「えぇーなんで?!」 そりゃそうだ。だって呼んでないもん。あ、勝呂くんはもちろん別で、寧ろいつでも大歓迎。それに、何?私に会いに来た?今日はみーこが主役なんだよ!みーこを愛するための集会なんだよ!邪魔者は消え去れ!と、まあそこまでいうほど私もひどくない。ただしお前に飲ますお茶はねえ。それだけの話だ。 「いやあほんまかいらしいねぇ、癒されますわ」 「ほんにねぇ」 「俺も触ってええですか?」 「触んなやピンク!」 「ひどっ!」 「なんや苗字、志摩にえらい厳しいな」 「ほほほ勝呂くんったら、気のせいとちゃいます?」 「…さよか」 猫をかわいがる三輪くんの相変わらずほんわかとした雰囲気に癒されていると、それを邪魔するピンク。いや、邪魔じゃないのかもしれないけれど、私にとっては邪魔なんだ。私は猫と三輪くんっていう癒しのコンビネーションにほわほわしたいんだよ!わかってくれ、ほんと頼むから。切実に。 「えぇなあ苗字さん、3日間だけでもこの子と一緒やなんて」 「俺としてはこの子の方が羨ましいわ」 「おい、志摩」 「でも3日過ぎたらまた一人やし…いっそ私も猫飼っちゃおうかなあ」 「それはあきません!」 「は、なんで?」 「なんでって…名前ちゃんとオス猫が二人っきりで生活なんて、3日間でも羨ましいのに!なんでもし放題やないですか」 「ねぇ勝呂くんこの人黙らせてくれへんかなあ」 ああもう頼むからこいつ帰ってくれ!なんでこういうことしか考えてないの。え?考える気ないの?もうだったら頭の中だけにして一生その口開かないでくれるかなあ! 11.0921 書いてて厭きたから強制終了 あ、名前変換入れてみました ■ |