ああ、なんて罪作り。
この人は本当に困ったものね。






 すぅ、と穏やかな寝息。
 きっとこんな姿を見られるのは私だけじゃないかしら、なんて思った直後に、私には多くの強敵がいるのだということを思い出した。

(それはクラスメイトたちに限らず、彼のお兄さんたちや見知らぬ誰かということだってありえる。)



「先生。」


 呼びかけてみても目を覚まさない。眠りは深いみたいだ。


「先生。」


 再び呼びかけて、眠っている先生の細い首に手をのばした。
 どくんどくんと、確かな脈拍が手のひらを介して伝わってくる。
 先生は目を覚まさない。このまま両手に力を込めれば、先生は簡単に死んでしまうというのに。


「先生。」


 呼びかけること三度。先生は目を覚まさない。
 私のことを好きになって、なんて傲慢な考え。先生は誰にも心を許していないのだって知っているのに。


 あぁ、なんて罪作りな人。
 その気がないのなら、振り払えばいいものを、いつまでたっても手離せない。


「すき、です。」


 貴方の気持ちが手に入らないのならば、いっそのこと殺してしまいたいと思う程に。





細い首に手をのばす




―…―…―…―

絶望先生に出てくる女の子はみんないい
みんな可愛い
名前は出てないけど脳内イメージは千里ちゃん


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