※初音さんの曲をイメージして書いてみた
※えるつき
※若干アニメネタ
夕暮れの、涙が出そうな赤。
(もう、あいつのことなんて、溶けて、消えてしまえばいいのに)
もう、左の手首は重くはないというのにあの鎖の音が聞こえるような気がする。
夏の日の、夕方の、少し温くなった空気が気持ち悪かった。この時期になると、変に感傷的になるから困る。忘れろ。忘れてしまえ。
屋上で。見上げた星空も、眺めた夕焼けも、雨に濡れた日も、雲一つ見当たらない青も。僕たちの夏は全部、ぜんぶ、あの屋上にあった。閉じ込めた、夏。
――生まれてから一度でも本当のことを口にしたことはありますか。
耳鳴りがする。あいつの声も、まだここに残っていて、舌打ちをした。忘れたいのに、どうしてこんなにも僕の記憶は薄れないんだろう。
何度も、綺麗な嘘を重ねた。僕は、痛みに慣れてしまったんだ。だから、だから、なあ竜崎。
(消えろよ、なあ、消してくれよ)
お前につけられた傷なんて、左手首にできた、手錠が擦れてしまった傷なんて、もうとっくに消えたのに。なんで、まだお前は消えてくれないんだよ。まだ手首が痛いんだ、重いんだよ。歩けないなんて進めないなんて、そんな弱さは必要ないのに。
夏だから、夏だから仕方がない。あいつと過ごした短い季節は、僕にこんなにもまだ、深い痕を残している。
(あまりに赤い夕暮れに視界が滲んでも、しがみつくような相手はもう、いないのに。)
*――*――*
デスノのアニメは実は最初数話+L死亡回+最終回しか見たことがないんですね
しかしデスノアニメの再放送でついL月熱が再燃
やっぱりL月が私の原点で最萌えです
そして原曲クラッシャー猫村とは私のことだ
(日記ログ)