※キョンと古泉、大学生パラレル






 春、出会いと別れの季節。は、まあとっくの昔に過ぎ去ってしまって今は冬だ。次の春が待ち遠しくて、貧乏な学生にとっちゃ最も苦労する季節でもある。暖房器具一つとったってなぁ、電源を切ったり入れたり切ったり切ったり切ったり、大変なんだよ。
 このオンボロアパートに住むようになったのはそれこそ春だった。大学進学の為に上京。憧れの一人暮らし。お隣に住む年上ナイスバディドジっ子お姉さんの洗濯物が飛ばされてきたり、「御飯作りすぎちゃったから」的なキャッキャウフフな生活。なーんてことはなかった。残念ながら、全く、これっぽっちも。な、泣いてなんかないんだからねっ!
 隣の住人も、俺と同じように大学進学の為の上京・一人暮らしだった。しかも俺と同じ大学。さすがに学部は違ったけどな! 共通教育なんかで受講科目がたまに被ったりするので、ノートを借りたり代返頼んだりする。これでなぁ、このお隣さんが可愛い女の子だったらよかったんだが、残念ながら男だった。間違う事なきイケメン男子。けしからん。
 俺が入居するより3日早くアパートに住み始めた。挨拶しに行ったらびっくりした。なんでこんなオンボロアパートにこんなキラッキラしたヤツが住んでるんだよ。お前にはもっと綺麗なところが似合ってるだろ、もっと高価な感じでさ、キラッキラしたところがさ。そんな感じ。

 名前を古泉一樹と言う。

 洗濯物が飛んできたり、「ご飯作りすぎちゃった」的な展開? あるにはあったさ。あったけど、まあそれは割愛しよう。お隣さん・古泉と俺のあんまり甘酸っぱくないアパート生活。春を越え、夏が過ぎ、秋がきて、今に至る。

 ボロくて家賃が安くて、でも陽当たりはそこそこ良くて、コンビニとか弁当屋さんがそこそこ近くて、冬は地獄。セクシーな年上お姉さんは住んでない、代わりにやたらとキラッキラした家事全般苦手なイケメンが住んでいる、そんなアパート。困ったことと言ったらあれだな。壁がものすっごく薄いことだな(それがきっかけで古泉と仲良くなったんだがそれはまた別の話だ)。
 そしてなんだか気恥ずかしい話だが、お隣さん……つまりセクシーダイナマイツ年上ポニーテールお姉さんではなく、古泉だが……は、只のお隣さんではなく、まぁ、あれだ。恋人ってやつなんだ、実はな。その話もまた追々していくとしよう。

 こん、と壁を叩く音。お腹すいちゃいましたー、と古泉の声(壁が薄すぎて聞こえてしまうんだこれが)。はいはいわかった、今から飯作るからさっさと皿を持ってこっちにこい。





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結論*ノリで話を書いてはいけない
ぜったいどっかとネタ被ってるようわあ
でも書きたいので書きます


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