私と赤司が学食の一画にいるのがもう当たり前になり始めた今日この頃。ちなみに今さっきおばあちゃん特製の昆布巻きが掻っ攫われた。イラッときたので赤司が飲んでいた紙パックのお茶を全部飲み干してやった。睨まれた。

「そういえば、主将になったよ」

「首相?(何言ってんだこいつ)」

「バスケ部の」

「あぁ………え?」

「昆布巻き、うまい」

「おぉ、」

私が混乱しているのも分かってるくせに、目の前の赤司は黙々と昆布巻きを咀嚼している。

「だってまだ1年じゃん」

「うん」

「え?」

「でも主将だよ」

ドヤ顔すんな。わざわざバスケしに京都まで来たんだし、あの帝光の主将してたんだしそれだけ実力あるんだろうな、とかいろいろ思ってたけど、1年が主将ってどうなの……?だって洛山ってバスケ強いんでしょ?なのに、さっそく1年が主将ってどうなの……?(二回目)まぁ、いろいろと思うところはあるにせよ私が最も気になるのは、

「ちゃんと先輩に敬語使ってるの?」

真っ先に浮かんだのはこれだ。

「今度また煮豆が食べたい」

あ、これもうだめだな。


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