そんなわけで結局、赤司と過ごすことになってしまった。でも、思っていたより赤司はいろいろと話題を振ってくれるし、沈黙で空気がぎすぎすする心配はなかった。良かった。で、ちょっと喫茶店に寄ることにしたのだ。歩きっぱなしも疲れるし。
「じゃあ、私アイスコーヒーとショートケーキでお願いします」
「僕は紅茶で」
注文したらウエイトレスさんがすぐに持ってきてくれた。店内もそう混んでいないし落ち着く。では、さっそく、とケーキにありつく。甘いものを食べるときはブラック派なのでガムシロとミルクはよけておいた。
ふと、目の前の赤司を見ればパキ、とガムシロを割ってアイスティーに注いでいく。続いてミルク。そしてくるくるとストローを回してあっという間にミルクティーが完成した。
「なんか意外」
「何が?」
「あんまりガムシロとかミルク使うイメージないから」
「苦いじゃないか」
「私、これブラックだよ」
「あ、そう」
あ、なんか不服気だ。
それにしてもなかなかかわいいところもあるものじゃないか。もしかしてブラックとか飲めないんじゃないの?顔顰めて飲んだりするんじゃないの?え、なんかそれかわいいな。これがギャップ萌えか…!
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