華々しく開催されたFFI。私たちのいるアメリカエリアもいろんな趣向が凝らしてあってすごく過ごしやすい。他のエリアもとても豪華だって聞くから行ってみたいんだけど、私にそんなことをしている時間はない!オルフェウスとは引き分けちゃったけど、あの白い流星率いるチーム相手にいい試合ができたと思う。それにナイツオブクイーンには勝てたわけだし!でも全部勝つくらいの勢いでいきたかったな。ちょっと現実見てなさすぎるかな…?やっぱり世界レベルなわけだし、今までの試合みたいにはいかない、か。そうなれば、やっぱりもっともっと相手チームの研究もしていかないと!

「よし、じゃあ休憩だ」

そんなこんなしてる間にメニューが終わったらしい。今日はこれから休憩挟んでから、少人数に分かれてのメニューに移る予定だったかな。私としてはミニゲームとかで全体の動きを確認したいところだけど、まぁビデオの処理もできてないし今日のうちにそっちをやっちゃおう。

「カズヤ!やっぱり君のシュートは痺れるネ!」

「ディランも、少し見ないうちにキック力上げた?」

「Oh! 分かるかい!実はミーもロングシュート打てるようになりたくって!」

ふーむ、ディランのロングシュートかぁ。確かに練習してるみたいだけどまだまだキック力がねぇ。ディランは空いてるスペース入っていったりフェイントからのシュートがピカ一だからなぁ。でもロングシュート打てる人いると戦略の幅が広が…

「あいたっ」

「何ぼけーっとしてんだ?」

「土門…デコピンはやめてください」

「だって何もないとこ見つめながら突っ立ってたらおかしいと思うだろ」

「私にはいろいろ考えることがあるの!」

「仕事ほったらかしてか?」

「いやいや、ちゃんと今日は済ませて…ってキャプテン!」

うおおおおびっくりした!なんでナチュラルに背後に立ってるんですかこの人!よかった、今日ほんとに仕事まるっと終わらせといて!また怒られるとこだったよ!

「そんなに驚くことないだろ」

「いえ、気配なかったもので…」

「で、また相手チームのことでも考えてたのか?」

そうだ、相手チーム。次の相手はあのイナズマジャパン。一之瀬と土門が日本で一緒にプレーしてきた面々との試合だ。2人からもいろいろ聞いて個人の分析はしてみたけど、そのときにはいないメンバーもいるし、動きもまた変わってくるだろうし、世界に来てからの試合をもう1度分析しなおさなくちゃいけない。

「そんなに眉間に皺を寄せるな」

「あでっ!…ちょ、さっきからなんでデコピン…!」

「そうだよ!ミーたちが勝つさ!」

「ディラン!」

「カズヤとアスカが戻ってきて攻撃の幅も広がったしな!」

「油断大敵、とは言うけどね。俺も試合をするからには負ける気はないよ」

「確かにイナズマジャパンはいいチームだと思うけどな。こっちも負けちゃいないぜ」

おぉ、それぞれの言葉がすごく頼もしい!本当に、一之瀬と土門が戻ってきてくれて全体の志気が前以上に上がってるのは確かだ。これは私も張り切ってマネージャー業圏相手チームの分析に励まなければいけないな!

「絶対、優勝しような」


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