「あ、お、ご、ごきげんよう!」
「は?」
馬鹿なのかこいつは。
「あー、えっと、レギュラスは図書館行ってたの?」
「寮を出るときにどこに行くのか聞いてきたんだから知ってるでしょう」
「え、あ、そうだったね!」
明らかに挙動不審でレギュラスを怪しんでいる。なんだこれはと言いたげにこちらに視線を送ってきているが、僕はできるだけ関わらないようにしようと決意し話が振られるまでは黙っていることを決意した。
「何か変なものでも食べておなかでも壊したんですか?」
「そんなことないよ!」
「そうですか……まぁ、いいです。で、何を騒いでいたんですか?」
「お前に嫌われたくないとこの馬鹿が騒いでいただけだ」
「セブルス!!!」
悲壮感に満ちて顔を青くしているなまえの顔に、思わず吹きだしてしまいそうになったがかろうじて堪えた。今までの状況を簡潔に述べてやったのが不満のようで、なまえはよく分からないうめき声を発している。それが気持ち悪いというのだそれが。いつものやり取りだと思って何食わぬ顔で眺めているが、レギュラスが少し黙ったと思うと急に雰囲気が変わった。何か、奇妙な…
「なまえ先輩、今までの行動を振り返ってみてください。そうすれば僕が貴女をどう思っているかなんて至極簡単でしょう」
にこり、と嫌に丁寧に笑うレギュラスの背後にはブリザードが見えた。おい、なんだこれは、こいつ今機嫌が悪いのか?なまえもなまえで僕にいちいち話をしてくる程だからよほど気が滅入っていたようでそのまま黙りこんでしまった。とてつもなく、今すぐ席を外したい。
「え、あの、レギュラ…」
「明日の朝、クィディッチの練習があるのでもう休みます。おやすみなさい。」
「おや、すみ」
どうしてこうなった。