ホグワーツ城に着き、マクゴナガルという先生の演説を聞くことになった。レーナは寮のことを聞くと、猛烈に不安になった。

マクゴナガルが部屋を出て、それに着いていく。ホールを出て大広間に入ると沢山の上級生が興味津々な様子でこちらを伺っている。レーナは緊張で死にそうになり思わず近くにいたハリーのローブを掴んでいた。

「レーナ、大丈夫だよ」
「……うん」


一年生の全員が大広間に入ると、帽子が歌い出した。歌が終わり、ようやく組分けが始まった。
マクゴナガルがアルファベット順に名前を呼んでいく。

「アボット・ハンナ」

金髪のおさげの女の子が椅子に座った。

「ハッフルパフ!」

帽子がそう叫ぶと、ハッフルパフのテーブルから歓声が起こった。
その後も順調に組分けが進んでいき、ついにレーナの番になった。

「クルーガー・レーナ」

大広間がしん、とする中ゆっくりと帽子の元に行くと頭に帽子を被せられ視界が真っ暗になる。

「ふむ。ルカとレベッカの子か、…家系的にはスリザリンだが。君は、学ぶことが好きなのだね。」
「…うん。じゃあレイブンクロー?」
「いや、うーむ」

うんうんと悩む帽子。女々しすぎるんじゃない?そんなことを内心思いつつ帽子の言葉を待つ。
どれくらいの時が経ったのだろう。先ほどのハリーも長かったけどレーナもそれに負けじと中々長い。

「………決まった?」
「君には此処が一番だ………グリフィンドール!」

グリフィンドールのテーブルから大きな拍手と歓声があがる。パタパタと小走りしながらテーブルに向かう。適当に空いている席に座ると回りの上級生に声を掛けられた。

「名前はレーナよね?とっても可愛いわ!」
「…ありがとうございます」
「そんなに畏まらなくていいのよ!私はアンジェリーナ・ジョンソン。三年生よ、よろしく」
「うん。よろしく」

その後も色々な人の紹介を聞いていると、ロンがグリフィンドールに決まった。すると双子の人達が大騒ぎをしていた。やけにロンと似てるけど血縁関係なのかな?

最後の人がスリザリンに決まり、帽子が片付けられるとダンブルドアが立ち上がった。

「ホグワーツの新入生、入学おめでとう。歓迎会を始める前に二言三言言わせていただきたい。そーれわっしょい!こらしょい!どっこらしょい!…以上」

あんな人が校長で大丈夫なの?と思ったレーナだが、突然現れた食事によりそんなことは掻き消された。
お腹が空いていたレーナはもりもりと肉を中心に食べていた。

「いい食べっぷりだな…」

隣に居たオリバーがそう呟いた。丁度チキンに齧り付いていたレーナがチラリと見ると、ハリーとロンがまたもや此方を見ながら爆笑していた。



ダンブルドアが再び立ち上がり、注意事項を言っていく。話が終わった後、好きなように校歌を歌い、解散になった。

グリフィンドールの談話室から女子寮に向かう。同室は新入生の女子全員の四人だった。
本当はもっと話をしたかったが、あまりの眠たさにレーナはベッドに横になるとそのまま落ちた。



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