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「ねぇねぇ、銀ちゃん。」


「あ?」


「今日何の日か知ってる?」


「何かあったっけなァ。あ、ジャンプの発売日だ。」


「………………。」



これがつい数時間前のやりとり。私、凛華は銀ちゃんのこの発言に腹を立て今、歌舞伎町をさ迷っている。


「ったくなにさ!!銀ちゃんのやつ!!彼女の誕生日ぐらい覚えとけっての!!」


私と銀ちゃんは付き合って長居年月が経つ。これまでの誕生日はまあなんとか覚えてたぜ、みたいな感じの祝い方だった。(畜生め)


「ハァァァ。」


「あらら。幸せ逃げちまった。」


「あ、総悟くん。」


見上げるとそこにはサディスティック星の王子こと沖田総悟くんがいた。


「どうしたんでィ。そんな溜息ついて。」


「うん。色々ね。」


ヘラッと苦笑い。


「総悟くん。」


「なんでィ。」


「彼女の方がさ、なんで私の誕生日忘れるのよ!これぐらい覚えといてよ!っていう気持ちは重い?」


うぅーん、と首を捻り答える。


「重いと言えば重いし、軽いと言えば軽いですかねィ。」


「そっかァ。」
 
 
「………旦那ですかィ?」


「うん。誕生日忘れられてたの結構ショックでさ。」


「いつものことでィ。」


「けど今回はワケが違うんだ。」


わああ。泣きそう。


涙を堪えようと下に俯く。


あぁ。本格的にやばい。視界が滲んできた。


そう思ったときだった。


突然腕を引っ張られる。
 
 
 
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