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「あのよォ、もしこんな俺でよかったら……、


いや頭じゃないよ、こんなって頭のことじゃないからね。別に天パなんて気にしてねーよ?


じゃなくて、あぁと、話がズレたな。


その、よォ、


パフェ、食いに行きませんか?」


彼、銀髪で天パの死んだ目がチャームポイントの坂田銀時。


その彼が見てる目線の先にフリーズしてる私、凛華。


あまりに突然のことでよくわからなかった。


彼、坂田銀時(銀ちゃん)は私の家が経営をしてる甘味屋にちょこちょこ顔を出すお客さんだ。


最近は頻繁に来るようになったから常連客に格上げされた。


今日もいつも通り銀ちゃんがお店に来て他愛もない話をしながらパフェを食べて貰っている時だった。


「え、」


パフェ食べてる常連客にパフェ食べに行こうと誘われました。


「銀ちゃん、どんだけパフェ好きなの?」


「いや、パフェの愛情も大きいが……、とと。」


とっさに手で口を覆う。何やら慌てている。


「?」


「とにかく俺はお前と、パフェ食いに行きてェ。」


「……ここのじゃ物足りないの?」


「ちげェよ、違うからね凛華ちゃん。寧ろ足りてるからね。」

 
「じゃあパフェ食べに行かなくても大丈夫じゃない?」


「いや、とにかく俺は行きてーの。パフェ食いに。」


「……なんで?」


どうして銀ちゃんは急にパフェ食べに行こうと誘ってきたの?


銀ちゃんは頭を抱えそして頬を赤らめる。さっきから表情がコロコロ変わって面白いな。


「えー、ここまで言ってもわかんねーのかよォ。」


「わかんないー。」


「凛華ちゃん確信犯じゃないよね?」


「何にも確信してないけど?」


すると銀ちゃんは天然かよー、と天パの頭をくしゃくしゃと掻き回し余計に天パにさせる。


「ねえ、本当に何?どうしたの銀ちゃん?」


銀ちゃんの袖を掴み軽く揺する。


しかし彼はまだ自分の世界から帰ってきてないみたい。


「銀ちゃぁん?」


「………そうだ。」


「!?」


彼はあの目を輝かせ私の肩を掴んだ。一瞬心臓が跳ねる。


「パフェタダ券貰ったんだよ!!新八も神楽も食わねーて言うからさ!!」


「そ、そんなに必死にならなくても......。」

 
「どうしても行かねーの?」


銀ちゃんは顔をテーブルに伏せ下から私を見上げる形になる。


あれ、これって、女の子が男の子に使う技じゃなかったっけ?


つかいま、きゅんてしたよね?さしゃしましたよね?可愛いすぎてきゅんしちゃいましたァ?


再び銀ちゃんに目線を向ける。


きゅぅぅぅん


「うっ……!!」


また心臓が締め付けられる。なにこれ、攻撃力半端ない!!


「なァさしゃ。ダメか?忙しい、」


「い、いいよ!!!」


銀ちゃんが言い終わるのを待たずに私は返事をした。


「……まじで?」


「まじで……。」


「パフェだぞ?」


「パフェだもん。」


「俺とだぞ?」


「銀ちゃんとだから。」


その瞬間、彼は満面の笑みをしてくれた。何故かその顔を見てこっちも嬉しくなった。


「じゃあ明日10:00にココに迎えに来るわ!!」


空の容器に勢いよくスプーンを入れ、銀ちゃんは走っていってしまった。


今日、突然の出来事だった。
 
 
 
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