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キーンコーンカーンコーン


「ぜぇ、はぁ。ギ、ギリだった、な。銀時、晋助。」


小太郎はやり遂げた顔をしている。


「はぁ、はぁ。ったくよ、てめェは!」


銀ちゃんは膝に手を置き呼吸を整える。


「はっ。危なっかしい奴め。」


「あ、危なっかしい奴は、はぁはぁ、ここにも、いますぅ。」


「わしか?」


「あ、当たり前よ!何回車にぶつかりそうになったと思ってんの!!」


「でも楽しかったじゃろ?」


ニッと歯を出し笑う。


「う、うん。楽しかった………。」


この人確信犯なの?それともわかってないの?そんな笑顔向けられたらドキドキするじゃない。


「じゃあ教室入ろうか。」


もちろん私たちは同じクラス。小さい頃から一度だって離れたことはない。もはや奇跡に近い。


席に座るとちょうどチャイムがなり授業が始まった。


いつも授業中は斜め前にいる辰馬の背中を見つめている。無意識に。


辰馬は大体寝るかなんかいかがわしい本を見ているかどちらかだ。


時々後ろを向いて私に手を振る。それを笑顔で受け取る。


ねェ、辰馬。


あなたをこんなに見つめているのにどうして気づかないの?


なぁ、凛華。


おいをこんなに想っているのにどうして気づかない?


辰馬。


凛華。







早く気づいてよ







いつになったら貴方は気づくの?

やはり言葉にせにゃいかんかのォ。

この気持ちが交差する日はそう遠くないだろう。




→あとがき
 
 
 
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