( 4/5 ) 「おら。」 ベシッ 「いった!!」 あのあと真撰組にどうどうと高杉は入り(運よく誰にも見つからなかった)私の部屋で手当をしてくれた。 高杉ってこんなに優しい奴なの....? 「あとは大人しく寝とけや。」 頭をガシガシと乱暴に撫でてくる。よくわからないがそれがとても心地いい。 「なんか、ありがとう。わざわざ。」 「別に。これで真撰組の部屋の構図がわかったしなァ?」 クククッと笑う。 「なっっ!!あんた真撰組に手ェ出したら絶対に許さないからね!!」 「怪我の恩人にもか?」 「恩人でもよ。」 「ハッ。真撰組に手ェ出さなけりゃあいんだよな?」 ズイッとこちらに近寄ってくる高杉晋助。 「う?う、うん。」 「だったら、てめェに手出しても文句はねーよな?」 「!!?」 なぜだかわからないが不覚にも...不・覚・に・も、この言葉を少し期待する私がいた。 私たち、敵同士なのに......。 そんなことを忘れて今日も街中鬼ごっこを密かに楽しみにしている 凛華 と 高杉 。 →あとがき |