( 1/1 ) 昼休憩、ある部屋のソファに寝っころがる。ここの部屋は冷房が効いているため快適だ。
「最近変なんでィ。」
「ほぉ?お前が?」
「……どういう意味でィ。」
「は、ははは。ごめんなさい悪かったからそのドSの顔やめてくださいィィィィ!!」
はぁ、と手で顔を覆い俺の前にいるやつ坂田銀八を睨みつける。
「え、なによ。」
加えタバコをしながらズレた眼鏡をくいっと上げた。
「べっつにー。こんな胡散臭いやつに相談しようとした俺が馬鹿だっただけでィ。」
「え?ちょ、胡散臭いってなんだよオイオイ。銀さんを嘗めてもらっちゃ困るよ。」
人差し指で俺を指す。
「かつて俺は何千万回の、」
「あ、そういう話はいんで。」
「ちょっとォォ!!最後まで聞こう!?担任いじめかコノヤロー!!」
「担任いじめ、やってほしいんですかィ?お望みとあらばやってあげやしょう。」
「全力でお断りさせていただきます。」
少し残念そうな顔をして俺は国語準備室のドアに手を掛ける。
「そーいえばさ、」
「あ?」
「凛華ちゃん元気?」
ピクッ 凛華。その言葉に俺の体は反応した。
「……なんで急に、」
「いやこの前さすげー大泣きしてたの偶然見てさ。」
こいつに見られたのか。
くそ。どうしてその時俺はいなかった。俺がいたら絶対、
「……大丈夫でさァ。あと旦那、」
「先生と呼びなさーい。」
アホ面を俺は睨みつけた。
「凛華のこと呼び捨てしない方が身のためですぜィ。」
バタンッ
少し乱暴にドアを閉めた。
「……わかりやすいねー、総一郎君は。」
銀八は机に体を向け再び作業に戻った。
―――――――………
イライラする。このイライラはなんだ?意味わかんねー。
壁に少し八つ当たりをする。しかし返ってくるのは痛みだけ。
「あーなんだってんだよコンチクショー。」
窓から外を眺めてみると凛華がいた。 君との想い(君への想い)、わからず 今、正直凛華と俺の気持ちがわからない。
凛華はどうして俺を頼ってくれないのか、俺をどう思ってんのか。 俺は、凛華に出会っておかしなことになった。けどこのおかしなことは俺にとってはいいことで。 もどる
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