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俺は今、姫路野凛華と一緒に帰っている。なぜか急に帰ろうといってきたからだ。


「沖田君見てみて!夕陽がすごく綺麗だよ!」


仕方なく顔を上げる。


綺麗。その一言で十分だった。


「…………。」


「私ねこの夕陽時が1番好きなんだ。


もうすぐ闇に支配されるのにそれを知ってなお光り続けて私達を見守ってくれているの。」


だから好き、と歯を出して笑うお前。


「……ふーん。」


「沖田君。」


「あ?」


「沖田君もこの夕陽みたいにずっとずっと輝いてね。」


「……俺がこの夕陽だったらいつかは絶対闇に支配されるでィ。だからずっとは無理な話でさァ。」


すると先を歩いていた姫路野凛華がくるっ、と振り返る。


「そんなの絶対させない。私が絶対させない。」


彼女の顔は真剣だった。


「もし沖田君が闇に支配される時には、私が何度でも何度でも闇を追い払うよ。


だから、沖田君は前を見て進んでいてね。」


ニコッと効果音がつきそうな笑顔で笑う。


「……姫路野はなんでそこまで俺を慕うんでィ。新手のストーカーか?」


「ストーカー、か。そうかもね。」


あはは、と笑うが先程の笑いとは違う。


「私、沖田君の支えになりたいんだよね。」
 
 
 
 
 
 
 
放課後の夕陽へ
 
 
 
 
 
 
 
そう言うお前はすごく綺麗だった。真っ直ぐ輝いていた。

やられた、そう瞬間的に思った。

頬が赤いことを指摘されたが、全てお前の好きな夕陽のせいにした。

言えねーよ。

あの時のお前の笑顔が

最高に可愛かったって。

 
 
 
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