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ドキン ドキン


今日はいつも以上に心臓が跳ねる。口から内臓が飛び出そうだ。


私は今、教室の扉の前に立っている。突っ立っている。


………入れない。


実はこの前、銀時と泣きまくったあの日から目を合わせられていない。


合わせたいけど、何故か気恥ずかしくついつい目を逸らす。


別に軽蔑したとか嫌いになったとかではない。それはない絶対に。


なのに目を合わすことすらできない私はチキン野郎だ。


以上の理由でここ最近は銀時と一切口を聞いていない。


「、ということなのです。」


昼休み、いつも教室で食べる私は唯一の友達を誘い外でランチタイム。


もちろん、このことを聞いてもらうため。


「なんじゃそりゃ。」


おにぎりをガツガツ食べていた友達の手が止まる。口もがら空きで中のものが見えてしまう。


「なんじゃそりゃとは失礼な。」


「だって、それって言い訳じゃん。」


びしっ、ときつい言葉を言われる。それに反撃できないのは図星だからである。


「凛華は坂田くんに頼られたんだよ。コイツなら受け止めてくれる、そう思って安心して心を許したのに当の本人が無視はいかんよ。」


「………無視じゃないよ。」


「坂田くんからしたら無視だよ。」


「うっ。」


「きっと相手から話し掛けられないよ。罪悪感でいっぱいだからね。」


「……私、どうしたらいいのかな。」


ついボソリと弱音が出る。それを友達は拾った。


「自分の気持ちを正直にぶつければいんじゃない?」


「え、」


「ねえ、どうして凛華は気恥ずかしいの?」


「そ、それは、」


「きっとそれは気恥ずかしいじゃなくて『好き』の気持ちを抑えてるんだよ、無意識に。その行動を凛華は気恥ずかしいと捉えた。」


「………私、が。」


「当たって砕けろ、とは言わないよ。」


ニコ、と笑う友達。


「行っておいで。」


「………うんっ!!」


私は食べかけの弁当をそこに投げ、走って行った。


行き先はもちろん、
 
 
 
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