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大体の男の人ってわかってないよね。


乙女心ってやつをさ。


ねえ、どうしてこんなにわかりやすいアピールしてるのに気づかないの?


(気づかないフリをしてるの?)


ねえ、どうして私の方を振り向こうとしないの?


(私に興味ないから?)


ねえ、どうして君は私を見てくれないの?


(あいつを見てるから?)


ねえ、ねえ。


あなたなら知ってるでしょ?


この醜い感情が何なのか。


ねぇ、教えてよ。


教えてよ。















「わはぁ!?」


がばっと上半身を勢いよく起こす。


「はっ、はっ。」


鼓動が荒い。体も汗だらけ。どうやらうなされていたらしい。


「なにさっきの……。」


なんか私の中の感情が爆発したみたいな、そんな夢だった。


「(きっと総悟が私の気持ちをわかってくれないからだ。)」


はぁ、と溜息をつき膝を抱え丸まる。


ちら、と襖を見る。外からはまだ月の明かりが照らされている。寝てそんなに時間が経ってないらしい。


「〜〜〜〜。」


今の感情を表すように足をバタバタさせる。
 
 
ここにいては頭も冷えないかもしれない。少し縁側で頭を冷やしてそこから寝よう。


私は立ち上がり襖を開け、縁側に座った。
 
 
 
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