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あれ?ここどこだ?


辺り真っ白じゃん。ちょ、ふざけるのいい加減にしてよ。私そこまで暇じゃないの。


今総悟と攘夷志士検挙してて……。


あ、そういえば私頭やられたんだわ。


てことはここ死後の世界?


……じゃあ、もうみんなに会えないのかー。


あーあ。最後に近藤さんのゴリラ臭嗅ぎたかったな。


あとトシ兄をイジメ倒してけちょんけちょんにしてやって泣き言言わせたかった。


あとあと、総、悟。


いつもいーつも私の傍にいているのが当たり前でいつの間にか大好きが友情から恋に変わっていって。


それに気づかず私に恋の相談持ち掛けて幸せそうにしやがって。でもでもそんな総悟が、


大好きなの。


できればあんな死に際で言いたくなかった。


だってね最後に見た総悟の顔、酷く歪んでいた。あぁ迷惑だったんだって思って。


なんならいっそ言わなければよかった。迷惑かけるぐらいだったら。


ああ、もう、後悔だらけだよ。でももうやり直せないからなァ。


そんなことないわ。


え、その声は、


元気そうでよかったわ、凛華ちゃん。


ミ、ミツバ姉………?


ふふふ。すごい顔よ。


だだだだって、ミツバ姉が……。


凛華ちゃん。落ち着いて。


ミツバ姉……。


凛華ちゃん。貴方はまだ亡くなっていないわ。


え?嘘。


本当よ。凛華ちゃんは今昏睡中なの。


そ、なの。


今の凛華ちゃんは身体的にも精神的にも非常に危ない状態よ。


はは、私ってしぶといね。


最高よ、しぶといのは。


そうなのかな……。


そうよ。さぁ、凛華ちゃんがいるべきとこはここじゃないわ。


………ミツバ姉。


なァに?


私、まだここには来れない。


えぇ。


もう少しだけ、もう少しだけあっちで頑張ってくる。


うん。凛華ちゃんいってらっしゃい。


……いってきます、ミツバ姉。


総ちゃんを、宜しくね。


宜しくされるのは、いつも私の方だよ。ミツバ姉も総悟も優しいよ。


パアアァァァッ


光が私を包んだ。
 
 
 
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