( 1/4 ) 大体の男の人ってわかってないよね。
乙女心ってやつをさ。
ねえ、どうしてこんなにわかりやすいアピールしてるのに気づかないの?
(気づかないフリをしてるの?)
ねえ、どうして私の方を振り向こうとしないの?
(私に興味ないから?)
ねえ、どうして君は私を見てくれないの?
(あいつを見てるから?)
ねえ、ねえ。
あなたなら知ってるでしょ?
この醜い感情が何なのか。
ねぇ、教えてよ。
教えてよ。
「わはぁ!?」
がばっと上半身を勢いよく起こす。
「はっ、はっ。」
鼓動が荒い。体も汗だらけ。どうやらうなされていたらしい。
「なにさっきの……。」
なんか私の中の感情が爆発したみたいな、そんな夢だった。
「(きっと総悟が私の気持ちをわかってくれないからだ。)」
はぁ、と溜息をつき膝を抱え丸まる。
ちら、と襖を見る。外からはまだ月の明かりが照らされている。寝てそんなに時間が経ってないらしい。
「〜〜〜〜。」
今の感情を表すように足をバタバタさせる。 ここにいては頭も冷えないかもしれない。少し縁側で頭を冷やしてそこから寝よう。
私は立ち上がり襖を開け、縁側に座った。 もどる →
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