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隊服に着替え食堂へと向かうため縁側を歩いていた。


「姫路野隊長、おはようございます。」


「あ、うん。おはよう。」


こうして平隊士にすれ違い際によく挨拶をされる。しなくてもいいのに、と思うがこれが社会のルールらしい。ルールには従わなければ。


「(確か今日は会議じゃ…。)」


やばい、遅刻したら切腹だ!


急に思い出した私はUターンし、会議室まで走った。


「おい、走んな。」


「あ、トシ兄。」


真撰組副長、通称鬼の副長の土方十四郎が隈をつくって立っていた。


「おはよう。また徹夜で作業?」


「ああ。どっかの馬鹿達が物壊したりしてな。大量の始末書を書かなきゃいけねーんだ。」


「あのー、ちなみにその馬鹿達って……。」


お前と総悟以外誰がいる。


「あわわわっ!!ごめんなさい!!お願いだからグリグリを頭にしないでェ!!背が縮むー!!」


「安心しろ。もう手遅れだから。」


「手遅れってどういうことよ!!私がチビだと言いたいのか!!」


「お、よくわかってんなァ。」
 
 
「チクショー!!トシ兄にも頭グリグリの痛みを思い知らしてやるー!!」


「ハン。やれるもんならやってみろ。」


155cmの私にはトシ兄の頭には届かず結局復讐できず。悔しさのあまり頬を膨らましている時だった。


「なーに凛華をいじめてんでィ。土方コノヤロー。」


トシ兄の頭をぐっと押さえ出てきたのは私の幼なじみであり、そして大好きな人、沖田総悟。真撰組一番隊隊長で斬りこみ隊長とも言われる。


「てめ・・・っ!?頭から手を離せ!」


「嫌でさァ。」


ニヤニヤと総悟がトシ兄を見下ろす。トシ兄の額には青筋が見えていた。


「総悟聞いてよー。トシ兄がまた私達のこと馬鹿呼ばわりしててさ、その挙句頭グリグリだよ?」


「そりゃ、副長の俺ァ黙りやせんぜ。」


「副長は俺だっつーの!!」


総悟の手を払い睨む。その時私は総悟と目が合う。無言で頷き、後ろを向いたトシ兄の足を引っ掛けた。


「て、め!!」


トシ兄は顔真っ正面から床とぶつかり怒りに震える。


ガチャ


総悟はバズーカを構え


「ぐっばーい。土方コノヤロー。」


トシ兄に放った。その瞬間私達は逃げる。


「待ててめーらァァ!!切腹だァァ!!」


「土方コノヤローが死なないのがいけねーんでィ。」


「んだとこらァァァァァァ!!」


こうやってふざけあえる、笑いあえる環境が大好きだ。
 
 
 
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