( 3/4 ) ビシ、と指を差す。指した方向は、
「私?」
「あいつ、てのは凛華のことだったんでィ。」
「……は?」
え、じゃあ、なに。私は今まで自分を恨んでたの、嫉妬してたの。てか、
「どうしてそんな紛らわしいことしたの!?」
「凛華、態度でバレバレだから」
「うっ///」
「ちょっと虐めてやろーかなと思ってねィ。」
「まじかーっ。」
あー、消えてなくなりたい。今すぐ灰も残らないくらい消えてなくなりたい。
「けど、」
「?」
「虐めるっていっても実際ひでーことはできなくて、」
病室にある椅子に座りカリカリと頭を掻く。照れ臭そう。
「なんか早くこいつ気づかねーかなとか思って、頑張ってヒントだしても全然わかってねーし。」
「うぅ///」
「けど、俺は」
「、」
「そんな凛華だからこそ好きなんでィ。」
ニコリ、今までのより遥かに優しい笑顔で言った。
「総、悟。」
ボロボロと涙が出る。
なんだもう気持ちは通じ合っていたんだ。
「ふぇぇぇ。」
涙でぐちゃぐちゃの私を抱きしめる総悟。
「すいやせん。凛華を虐め過ぎて罰が当たっちまった。」
「ぐす、総、悟。」
ポンポンと背中をリズムよく叩いてくれる。
「総、悟。」
「ん?」
身体を離し総悟を見つめる。
「今まで虐めてきた分、愛してね。」
「……おう。」
「受け皿から零れてもだよ。」
「おう。」
「私が愛想を尽かしてもだよ。」
「……それはない。」
「やっぱり?」
自然と笑みが零れる。気づいた時は総悟からも笑みが零れていた。
「総悟。」
「なんでィ。」
「……大好き。」
「知ってる。」 ← もどる →
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