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ビシ、と指を差す。指した方向は、


「私?」


「あいつ、てのは凛華のことだったんでィ。」


「……は?」


え、じゃあ、なに。私は今まで自分を恨んでたの、嫉妬してたの。てか、


「どうしてそんな紛らわしいことしたの!?」


「凛華、態度でバレバレだから」


「うっ///」


「ちょっと虐めてやろーかなと思ってねィ。」


「まじかーっ。」


あー、消えてなくなりたい。今すぐ灰も残らないくらい消えてなくなりたい。


「けど、」


「?」


「虐めるっていっても実際ひでーことはできなくて、」


病室にある椅子に座りカリカリと頭を掻く。照れ臭そう。


「なんか早くこいつ気づかねーかなとか思って、頑張ってヒントだしても全然わかってねーし。」


「うぅ///」


「けど、俺は」


「、」


「そんな凛華だからこそ好きなんでィ。」


ニコリ、今までのより遥かに優しい笑顔で言った。


「総、悟。」


ボロボロと涙が出る。


なんだもう気持ちは通じ合っていたんだ。


「ふぇぇぇ。」


涙でぐちゃぐちゃの私を抱きしめる総悟。


「すいやせん。凛華を虐め過ぎて罰が当たっちまった。」


「ぐす、総、悟。」


ポンポンと背中をリズムよく叩いてくれる。


「総、悟。」


「ん?」


身体を離し総悟を見つめる。


「今まで虐めてきた分、愛してね。」


「……おう。」


「受け皿から零れてもだよ。」


「おう。」


「私が愛想を尽かしてもだよ。」


「……それはない。」


「やっぱり?」


自然と笑みが零れる。気づいた時は総悟からも笑みが零れていた。


「総悟。」


「なんでィ。」


「……大好き。」


「知ってる。」
 
 
 
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