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ガキィン


バシュッ



戦場は人数関係なくこちらが押していた。攘夷志士は抵抗する場合、または攻撃して来る場合は斬ってもいいと言われているので遠慮なく斬りかかる。


「き、貴様ら平然とした顔で私らを殺して、平気なのか……!!」


「やはり鬼の子は鬼なのだ!!」


鬼、幕府は一部の攘夷志士にそう言われている。


「この、鬼め!!


その言葉に私はショックを受けた。


私は別に幕府がどうなろうが真撰組を辞めるつもりはない。私は、私達は幕府につくのではなく近藤さんについている。


近藤さんを守るためなら、そう思っていた。


「お、に。」


しかしいざ言われるとショックは隠しきれなかった。


「ぉ、に、だなんて……。」


その時、


ガンッ


あがァっ!?


ドサッ


頭に強い衝撃が走る。あまりの痛さにその場に崩れてしまう。


「凛華!?」


総悟の声が聞こえる。立ち上がろうとするが頭の痛さが有り得ないくらいひどく立ち上がれない。


痛い、痛い。


頭を触る。暖かいものに触れた。


手を目の前に持ってくる。手についていたのは赤紫色のだった。


「く、そ……。」


あぁ、これは罰なのだと思った。さっき少しでも総悟に思われていると思った私への罰なのだ。


肘で体を支え起き上がろうとするが頭が重くその場に崩れる。


ふらっ


「!!」


血が垂れてきてしかも最悪なことに視界が歪む。


「や、ば。」


「凛華、凛華起きろ!」


気がつけば攘夷志士全て粛清した総悟に体を支えられていた。


「そ、ご。」


声を出したいのにうまく出せない。悔しい。


「だ、いすきだよぉ。」


「凛華?オイ凛華!!」


その瞬間意識を手放してしまった。
 
 
 
 
 
 
 
君の幸せと君との幸せ
 
 
 
 
 
 
 
この怪我はさすがにやばいと思った。

だから君との幸せは考えられず代わりに君の幸せを想像してみた。

隣には私ではなく他の女の子がいた。

頭よりも胸の方が痛かった。

 
 
 
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