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「はわぁぁぁぁぁぁ!」


「でっけーな。」


デパートに着き中に入ったらそれはもう、最高だった。まさに女物専門のデパート。


「か、可愛い……ッ!!あ、これも!!」


きゃあきゃあ、ひとりで騒ぐ。


「オイ凛華。そんな騒いでっと迷子になりやすぜ。」


「ならないよー。私もう大人だもん。」


「大人?誰がでィ。」


「私っ!総悟の目の前にいる私!」


「……充分ガキですぜ。」


「なにをォォォォ。」


ギリギリと冗談半分で睨み合っているときだった。


ドン


「あわっ!」


背中を押されてしまった。そしてそのままよろめいてしまう。


やばい!このままだったら地面さんとこんにちわになる!!


覚悟を決め目をつむる。


「…………。」


「…………?」


しかしいくら待っても痛みはやってこない。


恐る恐る目を開けると、


「ったく。危っなかしい奴だぜィ。」


総悟が支えててくれていた。


「あ、ありがとう。」


「ったく。」


そういうと同時に来た右手に温もり。


「え、」


「もう危っなかしいことはさせたくねーからねィ。」


「で、でもこんなところあいつに見られても大丈夫なの!?きっと勘違いしちゃ、」


私の言葉は止まった。総悟に口をおさまえられたからだ。


「大丈夫でィ。」


そう一言いい再び歩き出した。私はおとなしく引っ張られるまま着いていった。


しかし本当にいいのだろうか。あいつがこんな場面を見たら絶対勘違いするに違いない。


手を外そうと少しずらすが、


ギュッ


総悟がそれを許さなかった。


このまま一生繋げる関係でいれたらなあ。幸せだろうに。


ちら、と後ろ姿の総悟を見る。


この大きな背中と肩を並べて歩きたいと思う私はわがままですか?


……もう気持ちが溢れ出して止まらない。
 
 
 
 
 
 
 
私も我慢も限界です
 
 
 
 
 
 
 
「これでいいの、総悟?」

「へィ。なんかあいつに似合いそうだから。」

そう言う総悟の手には光に反射して光る簪があった。

私はそれが手に取られてとても嬉しそうに光っていたと思う。

 
 
 
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