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大事なおとしもの。


それは俺が拾うのではなく、他の奴に拾ってほしいのではない。


お前だけ。


お前に拾ってほしいそれは早く早くと急かす。


お前はそれをただ呆然と眺める。


その様子を俺はじっと見守っていた。


そして今、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「凛華……。」


コンテナの山々を抜けたその先、そこにはずっと探していた逢いたかった凛華の姿があった。


「凛華っ!!」


俺は凛華の元へ走る。が、


「来ないで……っ!!」


両手を前に出し俺が来るのを拒む。突然のことで何がなんだかわかんなかった。


「んでだよ……。」


だが俺は歩むことを止めない。


「ダメ、来ちゃ、ダメです……。」


と、その時


ガキィィィン


俺の木刀と刀がぶつかり合う音がする。この光景を凛華が目を見開いて見ていた。


「そういうことか。高杉晋助。」
 
 
ギリギリと刀で押すことを止めない人物、高杉晋助がいた。


「ククッ。久しぶりだなァ銀時。」


「嬉しくねー再会だけどな。」


ガキィン


高杉を振り払い距離を置く。俺はすぐに凛華の前に立った。


繭果も高杉のところへと駆け寄る。


「オイ繭果。俺は銀時を足止めしろと言ったんだが?」


「兄貴と銀ちゃんの再会を手伝ってあげたんだよ。」


「チッ。余計なことを。」


「いいじゃねーか。お互い再会できたんだし。」


そう言って俺達の方へと向き直った。


「銀時、てめーも余計なことしやがって。」


「うるせー。凛華を巻き込むからだ。」


二人の視線に火花が散る。


「凛華、返してもらうぜ。」


「そうは行くかよ、なァ赤彪?」
 
 
 
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