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ピンポーン


「………………。」


え、誰も出てこない。留守かな?


もう一度、先程よりも強めに押してみる。


ピンポーン


「……………?」


やっぱ留守かな…。


「あ、あのォ。先日は傘ありがとうございました。お礼と言ってはなんですが甘味をここに置いておくのでよければ、」


ドゴーン


突然ドアが吹っ飛ぶ。その時はたまたま条件反射がよかったのでドアと一緒にさよならにはならなかった。


ドアの人物を確認。


「甘味アルカ!!」


オレンジ色の髪色にお団子ふたつ、まだ幼い顔が特徴の可愛らしい女の子が立っていた。


この子がさっきのドアを……?


「これは甘味アルカ!?」


私の手元にある紙袋を必死に眺める。


「は、はい。お団子とあとはその他を色々と…。」


「本当ネ!!酢こんぶもあるヨ!!」


ニコニコと嬉しそうに笑う女の子。可愛いなー。


「オイ、ちょ。神楽。甘味っつった?甘味だよね?」


奥からのこのことでてきたのは…。


「あ。」


「あ!」


あの時の銀髪さんだった。
 
 
「お前か。あの後平気だったか?」


「はい。お蔭様で無事に帰れました。ありがとうございました。」


「まあ、銀さんは優しいし?ってか困ってる人を放っておけないみたいな?」


「ふふ。優しい方なんですね。」


面白い。今、私と話しているのに目線は甘味の方だもん。欲しいのバレバレだよ。
 
 
 
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