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ウ゛ィーン


病院の自動ドアを無理矢理手で開け中に入る。私は受付に走っていった。


「す、すみません!」


「はい?」


受付嬢が華麗な笑顔で振り向く。


「坂田銀時は何号室にいますか!?」


「坂田様ですか?少々お待ち下さいませ。」


受付嬢はパラパラとファイルをめくり探していく。この時間も惜しいと思う私。


数分後、


「大変お待たせ致しました。坂田様は609号室でございます。」


「わざわざありがとうございます!」


609、609。


忘れないように、忘れないように必死に頭の中で部屋番号を繰り返す。


エレベーターに乗り『6』のボタンを押す。


ふぅ、と息をつき壁にもたれかかる。


「銀さん、よかったァ。」


あんな大怪我したのは自分のせいだ。


勝手な行動をしたがために銀さんも巻き込んでしまい、本当に申し訳ない。


チーン


6階についたエレベーターの扉が開く。


私は一歩踏み出し病棟に入る。


少し歩きながら609号室を探す。


「607、608、609。あ、あった。」


そこには丁寧な字で『坂田銀時様』と書かれていた。


すぅ、はぁ、


深呼吸を一度し、中へ入る。


ガラッ


だぁぁぁがぁぁぁらぁぁぁ!!病院食じゃなくて糖分とらせろォォォ!!


あんた一応病人でしょうがァァァァ!!病人は黙って病院食食えやァァァァ!!


そこでは銀さんと新八くんの口格闘が行われていた。


「あんた絶対違うことで引っ掛かって入院してんだろ!」


「んなわけねーだろ。銀さんなめんじゃねーぞダメガネ。銀さんの体の80%は糖分なんだぞダメガネ。」


「ダメガネ言うなァァァァ!!しかもさりげなく二回言うなァァァァ!!」


「ふふ、あはは!」


耐え切れなくなりついに吹き出してしまった。


それに気づいた銀さんと新八くん。二人とも目が真ん丸だ。


「凛華さん、いたんですね。」


「オイオイ凛華。いるなら声掛けろよー。」


「だ、だって二人とも面白いからさ。」


ふふふ、笑いを零す。
 
 
 
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