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「さぁ繭果。案内してもらおーか?てめェの兄貴のところによォ。」


チャキッ


刃を首に当てる。血はまだ出ていない。


「………。」


この時繭果は思った。


兄貴の邪魔をされては困る。


しかし兄貴と銀ちゃんを逢わせたらもっと面白いことが起きるのではないか、と。


「………悪ィな兄貴。


繭果は欲望に負けた。


「いいぜ、ついて来いよ。」


「え、マジで?」


「マジだ。」


「マジでマジで?」


「………、お前兄貴のとこ行きたくねーのか?」


「いや行きてーけどよォ繭果がこんな素直に教えてくれるなんざァ、」


銀時は繭果を獣の目で睨む。


「どういう心境だァ?」


「………心境ねェ。特に何も。」


「何も、だァ?」


「ただ銀ちゃんと兄貴の戦うところ見たいな、って。」


「心境バリバリあるじゃねーかコノヤロー。」


「ツッコむなよコノヤロー。」


しばらく歩くとコンテナの山々を段々抜けてきた。


「ココを真っ直ぐいけば着くさ。」
 
 
 
 
 
 
 
忘れ物
 
 
 
 
 
 
 
そこにいたのは俺が逢いたかった、

俺の忘れ物を拾ってほしい凛華がいた。

心臓が一気に高鳴る。

 
 
 
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