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ドガッ


バキッ


「ぐはっ!」


どさっ


攘夷志士が倒れる。


「ったくどういうことだよコノヤロー。」


凛華が向かったであろう港に近づいていく度に攘夷志士が増えていく。


まるで通せん坊をしているみたいに。


「やな予感しかしねーなオイ。」


「それは嫌だねィ。」


声がし振り向く。


ガキィィィン


刀が振り下ろされたがそれに素早く反応し木刀で止める。


「わお!さすが銀ちゃんだね。」


はクスクス笑う。


「……なんでてめーがここにいんだ。高杉繭果。」


「ククッ。久しぶりだね銀ちゃん。」


紫がかった髪に右側に包帯をしている女、高杉繭果が刀を引く。


「てめー、一体何しに来やがった?」


「そんな怖い顔すんなよ銀ちゃん。」


兄貴に似た笑い方で俺を嘲笑う。こいつとは昔から反りが合わない。だから苦手だ。


「私達はある目的のために今日ここに来たんだ。」


「ある目的?」


「そ。気になる?」


「………。」


気にならないといえば嘘になる。


しかしこいつの性格は昔から知っている。相当質の悪いヤローだ。絶対何かある。


「気になんねーの?」


繭果の目が蛇の目みたいに細くなる。


「大体わかるよ。」


「ふーん。本当に?」


「どういうことだ。」


ギロリ、と繭果を睨む。


「知ってる?血ってやつはどんなに拭っても拭ってもとれねーんだ。」


「、」


「血を被った奴は一生血の匂いが染み付いてるのさ。特に赤彪みたいなのはね。」


「!、繭果てめー!!」


「んな怖い顔しないしない。楽しい宴はこれからなのによ。」


薄気味悪い笑みを浮かべた。
 
 
 
 
 
 
 
二人の道筋
 
 
 
 
 
 
 
俺達は肩を並べて歩くことはできないのだろうか。

普通の幸せを願ってはいけないのだろうか。

 
 
 
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