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「まぁぁぁぁたスッちまったよオイ。どうしてくれんだチクショー。」


パチンコ帰り、俺は頭を抱え悩んでいた。


いや、今日は絶好調だったのよ。途中まではな。なんであの時やめなかったかなー。よし、糖分摂取して忘れよう。


俺はそこらにある甘味屋に足を運んだ。


「へい。いらっしゃい。」


そこは歴史古そうな建物だった。パッと見た感じは汚いが落ち着けるのは気のせいじゃない。


「ありゃ。お客さん初めてだねい。」


「たまたま寄ってみたんだ。」


「そりゃありがたいね。」


カウンター席に座りメニューを見る。


「ん?」


隣には既に先客がいた。


「悪いねお客さん。ちょっと寝ちまってるみてーでさあ。」


「いやいや、構わねーよ。」


そう言いいちごみるくパフェを頼む。親父さんはのれんの奥へと消えた。


俺はパフェができるまで暇だったので横にいる人を盗み見る。


「女じゃねーか。」


しかしこの姿。どこかで見た気がする。


「うーん。誰だったっけなー。」


この姿。後ろ姿。ぜってー知ってるよ、うん。


「うぅ、ん。」


ゴロン、と女の顔がこちらに向く。


「あ、」


凛華じゃねーかよ。


「ありゃお兄さん。この子と知り合いかい?」


「あ、あぁ。まあな。」


突然現れた親父さんが俺にいちごみるくパフェを手渡す。俺はそれにかぶりついた。


「なあお兄さんよォ。」


「ふぉ?」


「ちょいと昔話聞いてくんないかねい。」


「昔話ィ?急だなオイ。」
 
 
 
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