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コイツはたくさんの荷物を背負いすぎて押し潰されそうになっている。


だから俺はアドバイスをした。少しは荷物を預けろ、と。


凛華は少し驚いた顔をしたが、微笑み返してくれた。俺もそれにつられて微笑む。

「ここじゃなんだし……。万事屋来るか?」


そう言うといつものあの笑顔で返事をしてくれた。


その笑顔があいつと重なる。


「なあ、凛華。」


「はい?なんでしょう?」


万事屋へ行く道を歩いている時、俺は凛華に問い掛けた。


「お前、姉ちゃんとかいたりする?」


「正確にはいましたね。」


「過去?」


「はい。姉上は味方を庇い亡くなったそうです。」


やっぱり。あいつ、姫路野絢華はこいつの姉だ。


「ふーん。」


けど知らないふりをした。いや、ごまかした。


だってその味方が俺だと知ったらお前、俺を恨むだろう?


俺がヘマしなかったらあいつは、絢華は死ななかったしきっとまた凛華の目の前に現れてたのに。


「あーあー。」


「?」
 
 
  
 
 
 
俺は怯え虫
 
 
 
 
 
 
 
凛華に嫌われるのが嫌だから俺の素顔を隠し、綺麗な部分だけを見せた。

俺は怯え虫。

お前に嫌われるのが恐くて恐くて弱い自分を護り必死に笑っていた。

 
 
 
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