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神楽ちゃんのアイスをカゴに入れ再びお店の中を回る私達。


「そういえば神楽ちゃんはひとりでここに来たの?」


「違うネ。万年金欠野郎とダメガネも一緒ヨ。」


「銀さんと、ダメガネ?」


「あそこで騒いでる奴らネ。」


神楽ちゃんが指差した方向を見るとそこは何やら騒がしかった。


「だーかーらー、銀さんはいちごみるくがないと生きていけないのー。」


「誰のせいでこの158円のいちごみるくも買えない状況になってると思ってんですか!!」


「てめェが新しい眼鏡を買っちまったからだろーが。」


「ちげーよ!!新しくなってねーよ!!これも全部あんたがパチンコでスッてるからだよ!!」


「あれだよ。今月はあまりにも運がなかっただけなんだよ、うん。来月こそ当てるからいちごみるく買え。」


「いちごみるく買う暇があったらパチンコ依存症治せェェェェ!!」


「本当ネ。」


腕を組みながらふたりに近づく神楽ちゃん。私もその後をついていく。


「あははは。こんにちわ、万事屋さん。」


「お、凛華じゃねーか。買い物か?」


「はい。夕ご飯の食材を買いに。……あの、この方は?」
 
 
「あ!初めまして、僕は志村新八って言います。えっと姫路野凛華さんですよね?」


「?なんで私の名前を?」


「銀さんが話してくれたんです。姫路野凛華さんはかわ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!新八くぅん!?」…はいはい。」


言葉の続きが気になるが、まあ話したくないのなら仕方ないかな。


しかしなにが言いたかったのだろう。


「姫路野さんお会計しますか?」


「あ、そうですね。そろそろします。」


「それなら早くレジ行こーぜ。」


右手に持っていたカゴを銀さんがさりげなく持つ。


「んだこりゃ。すげー重てェ。」


「ぎ、銀さんっ。悪いですよ。私持ちます!!」


カゴを持とうと腕を伸ばすが片手でそれは阻止された。


「これは銀さんが持ちたくて持ってるんです。」


「え、あ、それじゃあ…。」


ちょっと待ってよ。そんなこと言わないでよ。


不意にトキメいちゃうじゃない。
 
 
 
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