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ここは先程爆発された戌威星の大使館近くにある一室。そこから双眼鏡で男が見ていたのは爆発テロだと思われる5人組。
彼らはいまだにワン公達に追い掛けられていた。
?「とうとう尻尾出しやがった。」
双眼鏡から5人組の様子を見ていたタバコをくわえた黒ずくめ男が呟いた。
?「山崎。何としても奴らの拠点おさえてこい。」
彼が言うと山崎と呼ばれた男は「はいよっ」と返事をし、部屋を出た。
そしてくわえてたタバコを口から離し煙をはいた。煙は宙に浮かび、消える。
?「天人との戦で活躍したかつての英雄も天人様様の今の世の中じゃただの反乱分子か…。」
彼は"桂小太郎"が載っている指名手配書を見ながら呟いた。
?「この御時世に天人を追い払おうなんざたいした夢想家だよ。」
クシャッと音と共に手元にあった紙は綺麗に丸まった。
それを畳の上で座布団を枕がわりにして寝ているもうひとりの男に投げた。
?「沖田起きろ。」
沖田と呼ばれた男はふざけたアイマスクをして涎を垂らして手を組んで寝ていた。彼はすぐにムクッと起きた。
?「お前よくあの爆音の中寝てられるな。」
沖田はアイマスクを首元まで下げた。目はまだ少し眠たそうだった。
沖「爆音って…またテロ防げなかったんですかィ?何やってんだィ、土方さん。真面目に働けよ。」
土「もう一回眠るか、コラ。」
土方は自分の腰にある刀を抜こうと柄を掴む。
土「天人の館がいくらフッ飛ぼうがしったこっちゃねェよ。連中泳がして雁首揃ったところをまとめて叩き斬ってやる。」
そして剣を抜き、刃のところを撫でる。
土「真撰組の晴れ舞台だぜ。楽しい喧嘩になりそうだ。」
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