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「…いや。今まで二日三日家を空けることはあったんだがね、さすがに一週間ともなると…。」
私達、万事屋は依頼主の家に訪ねております。
にしても広い部屋で依頼主も綺麗な袴着てるし?見た感じたっぷりと依頼金はもらえそうだけど。
なんか今見たところ、ってか匂いとかでわかるんだけど銀兄二日酔いなんだよね。ふざけてるよね。ありえんてぃーだよ。
お茶も全部零してるし、目の下には酷い隈もできてる。馬鹿としか言いようがない。
そんな銀兄の様子に気づかないのか、依頼主は淡々と話す。
「連絡は一切ないし、友達にきいても誰も何も知らんときた。
親の私が言うのもなんだがキレイな娘だから何かよからぬことに巻き込まれているのではないかと…。」
そう言い一枚の写真を渡す。
銀「そーっスねェ。なにか…こう巨大な…ハムをつくる機械とかに巻き込まれている可能性がありますね。」
璢「というかこの写真のポーズ腹立つんですけど。なに?私をいつでもハムにして下さいポーズ?マゾか。お望み通りに見つけたらハムにしてやらァ。」
「いやそーゆんじゃなくてなんか事件とかに巻き込まれてんじゃないかと…。あと娘見つけてもハムにはしないでェェェェ!!」 銀「事件?あー、ハム事件とか?」
璢「今頃どうなってんだろうね。」
新「オイ。たいがいにしろよ。せっかくきた仕事パーにするつもりか。
でもホントコレ僕らでいいんですかね?警察にした方がいいんじゃないですか。」
「そんな大事にはできん。我が家は幕府開府以来、徳川家に仕えてきた由緒正しき家柄。
娘が夜な夜な遊び歩いているなどと知れたら一族の恥だ。
なんとか内密のうちに連れ帰ってほしい。」
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