007
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暫くすると襖が開く音がした。ツンとタバコの匂いがする。
土「ったく忙しいのによ。誰かと思えばお前か。」
璢「悪かったですねー。」
銀「ちっ。まあ今回の事はこっちでどーこーできなかったもんでね。お手上げだよ。」
土「これって…。コイツ美菅原か?」
璢「美菅原ですがなにか?」
厭味ったらしく言うとドスドスと足音が聞こえ、ぴたりと私の目の前で止まった。するとガッと頭を持たれた。
璢「な、なんですか!離しやがれー!!」
ジタバタと私は暴れる。
土「うるせェ奴だ。じっとしてろ。」
グッと口の中に何かを入れられた。甘い味がする。苺味かな。
璢「おいひぃー。」
ニヒヒと笑う私。
銀「飴で大人しくなるとか餓鬼か。ってかなんで多串君が飴持ってんの?似合わねーのに。」
土「うるせー。パトロールしてたら餓鬼から飴もらった。
にしてもコイツァ見たことねー機械だな。天人からか?ちょっと待ってろ。」
スーッパタンと音がした。どこかに行ったのだろう。
璢「どうしよう。このまま外れなかったら…。」
不安が口からでてしまった。
銀「璢……。」 璢「このままこの機械が外れなかったら私…」
不安で不安で仕方がない。もし外れなかったら目が見えないと同じ条件で戦うしかない。いや。もしかしたらもう戦えないかもしれない。
そんな不安の中だった。
沖「全くてェへんですねィ。」
銀璢「「………。」」
あれ?今の声沖田さんだよね?間違いなく沖田さんだよね?あの独特の喋り方。間違いない。
璢「いいいつからいたの…?」
沖「動揺しすぎてさァ、姉さん。『どうしよう』のところからでィ。」
つまり最初からいたわけね。この野郎。
銀「総一郎君。いるんならいるっていってよ。」
沖「総悟です。旦那ァ。それはそうと姉さんどうしたんですかィ?目隠しプレイですかィ?」
璢「違うからァァァァァ!!私、沖田さんとは違うからァァ!」
沖「そうなんですかィ!俺ァてっきりマゾだと「ふざけんなよォォォ!」」
銀「実はなかくかくしかじかなんだよ。」
沖「なるほど。つまりかくかくしかじかなんですねィ。」
璢「わかってないでしょ。沖田さん絶対わかってないでしょ。」
沖「沖田さんって気持ち悪いでさァ。総悟って呼びなせェ。」
璢「気持ち悪いって!ひどッ!!」
沖「おっ。その顔いいですぜ。恐怖が顔にでてらァ。」
璢「このドSぅぅぅぅぅぅ!」
土「うるせェェェェェ!!静かに待つことができねーのか、てめーらは!あと総悟!!てめー見回りはどうしたァァ!!」
沖「山崎という名の地味崎が代わってくれましてねィ。」
土「嘘だろ。てめー絶対ェ脅しただろ。ったく。近藤さん。」
するとゴリラ臭のする近藤さんが現れた。
近「がはははっ。元気があっていいな。それと璢ちゃんだよね?」
璢「はい。お久しぶりです。ゴリラ。」
近「あれ?今ゴリラって言ったよね?ぐすっ。」
璢「いいから早く見ろや。こっちは早く見えるようになりたいんだよ。」
銀「いきなり性格代わったな。オイ。」
ぐすぐす鼻水を啜りながら近藤さんは私の目隠しを見ていった。いじくっているのか時々カチャカチャという音がする。
近「こりゃぁ。厄介だな。」
土「そんなに厄介なのか、近藤さん。」
近「ああ。まず璢ちゃんの後頭部の方に鍵穴がある。この鍵が見つかればとれるんだが…。」
沖「この目隠しは天人製だから地球に合う鍵がないってことかィ?」
璢「え。てことは私一生このまま?」 銀「いや。もういっそのこと刀でぶっ壊しちまえばいいんじゃね?」
璢「銀兄。それだったら私にも被害が及ぶからね。頭真っ二つだからね。」
私は必死で銀兄を止める。だって真っ二つにはなりたくないもん。
銀「しかしどうすっかなァ。可愛い姫様のお顔が見れないじゃないかー。」
璢「なっ!」
カチャリッ
「「「「「ん?」」」」」
今何か音がしたよね?カチャリって聞こえたよ?
近「わかったぞ!」
璢「な、なにがァ!?」
近「璢ちゃんが最上級の照れまでいったら解除される仕組みなんだ!」
なんだァァァァァァァ!その仕組み!!意味わかんないんだけど!
璢「じゃあもうとれますか!?」
近「い、いや」
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