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ガチャ


私は車の左ドアを開け、外に思いっきり出た。


バ「なっ!!外に逃げおった!!」


私は地面に叩きつかれると思いきや痛い思いはなく、かわりに浮遊感がした。


銀「王子様登場〜。」


璢「さすが天パ王子様。」


背中が暖かい。それに首の回りになにかごついものがある。多分私は銀兄に背中から抱きしめられているのだろう。


銀「ったく。心配かけんなよー。銀さんびっくりしちゃったじゃん。気づいたら定春と璢がいないんだからさァ。」


璢「ごめんごめん。私もまさか誘拐されるとは思わなくてさァ。とりあえずコレとってよ。」


私は目隠しを指差した。


銀「いやァ。それがよ…………」


璢「?」


銀「さっきから外そうとしてるのに外れないんだわ。」


璢「え?」


What?いま何て言ったよ?


銀「また後でゆっくり外すわ。」


あっ、なるほど。今車の上でガタガタしてるから上手く外せないってわけね。


ってどんだけ頑丈な目隠しだよ!


璢「しばらくは嗅覚頼りだなぁ。」


くんくんと鼻をひくつかせる。


銀「ぷ。犬みてぇ。」

璢「なっ!!犬じゃないよ!」


銀「はいはい。ほら。つかまってろ。」


ぎゅっと肩を持たれ、固い胸板に引き寄せられる。ほんのりと甘い香りがした。


銀「いくぞ!!」


ふわりとまた先程の浮遊感が私を襲う。


璢「えっえっ!?わぁぁぁぁ!!」


ドスン


ドガ


バギッ


定「ワン♪」


神「定春〜〜〜〜〜!!」


一体何があったのか目が見えない私はわからなかった。でも声を聞く限り事件は解決されたようだ。


よかったね、神楽。


さぁ、新たな問題が1つ。


この目隠し……………


どうしよう…(泣)


 
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