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ということで私達は今川付近にいます。妙さん、新八くん、神楽ちゃん、私は橋の上から下にいるゴリラを眺めてます。


あっ、間違えた。見下ろしてます。


妙「よけいなウソつかなきゃよかったわ。なんだかかえって大変な状況になってる気が…。


それにあの人多分強い…。決闘を前にあの落ち着きぶりは何度も死線をくぐり抜けてきた証拠よ。」


璢「大丈夫だって。あんなやつに銀兄が負けるわけないじゃん。銀兄強いよ?」


しかし確かに妙さんの言う通りあの落ち着きぶりは今まで何度も死線をくぐり抜けてきたに違いない。

そう思ったらなんだか私の中の『戦血』が疼いてきた。


銀兄いいな。わたしもあの人と戦ってみたい。きっと楽しませてくれるだろうな。


神「大丈夫アル。例え銀ちゃんがピンチの時は私の傘が火を吹くネ。」


ガシャコンと神楽の武器の傘を構える。


妙「なんなの、この娘は。」


璢「夜兎っ娘です。」


すると待ちくたびれたのかゴリラが橋の下から叫んできた。


ゴ「おいッ!!アイツはどーした!?」


新「あー。なんか厠にいってくるって言ってました。」


こんな時に厠行くか!?しかもかなり時間たってるし。

ゴ「来たっ!!遅いぞ、大の方か!!」


普通に大声で聞くなよ。みんなに聞こえるじゃん。しかも決闘前に。恥ずかしいだろ。冷たい目線で『あいつ大してて遅くなったんだぜ〜。ぷぷぷ。』とか思われたくないじゃん。馬鹿だろ。いや本当に馬鹿馬鹿。


銀「ヒーローが大なんてするわけねーだろ。……………糖の方だ。」


ゴ「糖尿に侵されたヒーローなんてきいたことねーよ!!」


ツッコんだ私の方が馬鹿でした。


ゴ「得物はどーする?真剣が使いたければ貸すぞ。お前の好きにしろ。」


銀「俺ァ、木刀(コイツ)で充分だ。このまま闘ろうや。」


ゴ「なめてるのか貴様。」


ギロッとゴリラは銀兄を睨みつけた。誰だって今の発言はカチンとくるだろう。


銀「ワリーが人の人生賭けて勝負できる程大層な人間じゃないんでね。代わりと言っちゃ何だが俺の命を賭けよう。


お妙の代わりに俺の命を賭ける。てめーが勝ってもお妙はお前のモンにならねーが邪魔な俺は消える。後は口説くなりなんなり好きにすりゃいい。


勿論俺が勝ったらお妙からは手ェ引いてもらう。」


自分の命を白刃の元にさらして負けても妙さんには危害を及ぼさないつもりか妙さんもそれを察したのか「ちよっ止めなさい!!銀さん!!」と叫びはじめた。


ゴ「ククッ。」


 
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