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銀「よかったじゃねーか。嫁のもらい手があってよォ。」
私達は今、銀兄、神楽ちゃん、新八、妙さん、私の5人で定食屋にいる。神楽ちゃんはなぜかラーメンをズルズルと食べていた。コイツ、女捨ててるな。
銀「帯刀してたってこたァ幕臣かなんかか?玉の輿じゃねーか。本性がバレないうちに籍入れとけ!籍!」
妙「それどーゆー意味。」
妙さんは銀兄の頭を掴み、銀兄が食べてたパフェに押し付けた。パフェだったものは見事に粉々になってしまった。
妙「……………最初はねそのうち諦めるだろうと思ってたいして気にしてなかったんだけど、気がついたらどこに行ってもあの男の姿があることに気づいて、ああ異常だって。」
璢「えっ。それって世間で言われてるストーカーってやつじゃ…。」
店「はい。あと30秒。」
銀「はいはいラストスパート。噛まないで飲み込め神楽。頼むぞ。金持ってきてねーんだから。」
新「きーてんのアンタら!!」
銀「んだよ。俺にどーしろっての。仕事の依頼なら出すもん出してもらわにゃ。」
新「銀さん。僕もう2か月給料もらってないんスけど。」 璢「だからでるもんもでるわけないっしょ。」
銀「新八くんはいいとして、「いいわけあるかァァァァ!!」璢?俺はお前を雇った覚えはないんだけど。」
は?
璢「私は銀兄のなんなの?新八と神楽ちゃんは今、仲間でしょ?私はただの昔の戦友…?」
フッと厭味ったらしく銀兄に言葉を投げた。
ねえ、銀兄。どうして攘夷戦争が終わった後、銀兄についていったと思う?
本当はみんなでいたかったけど、みんなそれぞれ思いは違っていた。だからバラバラになってしまった。
私はね、銀兄の「自由気ままに生きる」やり方を知りたかっただけなんだ。
小さい頃から戦争に駆り出されてた私には「自由気まま」なんてなかった。
だからついていった。
銀兄はついて来ていいと承諾済みだったから。(というより無理矢理ついていった感じだった。)
けど、そんな銀兄は基本的ひとり行動が多い。そんな銀兄から承諾が得られるとは思わなかった。(嫌がるそぶりを見せるが決して本気そうには見えなかった。)
銀兄は何のために私をつれてきたんだろう…。
銀「ばーか。ただの戦友を連れていくか。」
ごつんと横にいる銀兄に頭を殴られる。そして握りしめた拳を私の頭に乗せぐりぐりとしてくる。
璢「痛ッ!痛痛痛いよー。」
銀「お前はたった一人の」
すると銀兄が顔を近づけてくる。私の耳のところで止まり、ボソッと呟く。
銀「『俺ら』の我が儘姫だよ。」
わ、我が儘姫って。どういうこと?しかも俺らって。
銀「俺らはお前を一生護ってく誓いをたてたからなァ。」
えっ。なにそれ。そんな誓い初めて聞いたんですけど。
神「銀ちゃん大人アルなァ。早速璢口説いてるネ。このままホテル直行アルか?」
新「か、神楽ちゃん。ここ公共の場だから。そんなこと大声で…。」
璢「ちょっとォォォォ!銀兄に口説かれたんですけどォォ!!」
銀「口説いてねェェェ!!恥ずかしかったから耳元でいっただけじゃねーか!!」
神「恥ずかしい言葉ってまさか(いやーん)とか(あはーん)アルか?」
璢「神楽ちゅぁぁぁぁぁぁん!?一体どこで何をしてたらそんな言葉覚えるのー!?」
妙「あらあら。騒がしいわね。」
?「本当賑やかなやつらですな!お妙さん!!」
ん?
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