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妙「結婚を申しこまれたのよ。」


新璢「「結婚んんんん!?」」


えぇとにっこり妙さんは笑った。


新「マジでございますか姉上!!」


妙「マジですよ。」


璢「きゃー。大人だァ。」


妙「いや。貴方の方が4,5歳年上でしょう?」


璢「まあ確かに…。


ってそんなことよりもどうして急に?今って結婚シーズンだっけェ?」


妙「実はお店のお客さんに昨日突然ね。」


新「で…何て?」


妙「フフ…。勿論丁重にお断りしたけど、びっくりしたわ〜〜。」


新「びっくりした…とは?」


妙「初めて会ったのにあんなにしつこく迫ってくるなんて。あんまりにしつこいから鼻にストレートキメて逃げてきたの。」


うふふと妙さんは上品に笑う。いやいやいやいや。鼻ストレート以外に痛いからね?あれ地味に痛いよ?そんな…笑えません。


新「そ…そーですか…。どんな人か僕も見たか…」


璢「…ねぇ。あれ。」


私が見つけたのは電柱に上っていた男だった。


新「!!」


?「お妙さァァァん!!結婚してくれェェェ!!」


さっき言ってたやつはコイツか。
 
 
たしかに鼻ストレートをやられたのか鼻に絆創膏を貼っている。あらあら。本当可哀相に。


?「一度や二度フラれたくらいじゃ俺は倒れんよ!!女はさァァ愛するより愛される方が幸せなんだよ!!って母ちゃんが言ってた!!」


馬鹿だ。


いや。コイツ正真正銘の馬鹿だ。なんかよくわからんが私の野性の勘が働く。コイツは馬鹿だ、と。


先程の叫び声?を聞いて町人が役人を呼んでいた。ついに通報されたな。馬鹿め。


役「こらァァァ何やってんだ!!近所迷惑だ、降りてこいコノヤロー!!」


?「お巡りさんおちつけェェ!!俺は泥棒は泥棒でも恋泥棒さ!!フン!!」


役「何満ち足りた顔してんだ!!全然うまくねーんだよ!!降りてこい!!」


だが謎の男は注意を聞かず叫び続ける。


?「お妙さァァん!!顔だけでも出してくれないかな〜!!」


その言葉を聞き、妙さんは机の上にあった灰皿を力無く持ったまま縁側に出た。


?「お妙さん!!」


次の瞬間だった。私は風のようなものを感じた。


気づいた時には謎の男はドサッと効果音を立て落ちていた。


璢「私だけじゃ頼りないかなァ。」
 
 
私は新八と妙さんをあるヤツのところへと案内した。


 
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