027
( 6 / 8 ) そこはちょっとした茂みの中。茂みを奥に奥に進むとあったのは、
新「廃寺…。こんな所に…。」
ギャァァァ
璢「!銀兄!!」
銀「……何か聞こえたな。」
新「叫び声みたいな。」
すると銀兄は茂みから出て廃寺に向かっていった。
銀「…お前らはここで待ってろ。」
新「銀さん!」
銀兄を追いかけようとする新八を止める。
新「璢さん!」
璢「たまには銀兄を信じようよ。」
新「けど…っ!!」
璢「ねェ、新八知ってる?」
新八は怪訝そうな顔でこちらを伺う。
璢「信じるってのはさ結構難しくてさ、口では容易くても魂は繋がっていない。何年戦場にいたとしても。」
新「璢さん。」
璢「私だって初めは銀兄なんか信用できやしなかった。すぐ無茶してケガして心配かけて。けどね、けど銀兄は」
新八と神楽を真っ直ぐ見る。
璢「必ず生きて帰ってきた。だから大丈夫だよ。」
ニコリ、そう微笑むと
新「そ、ですね。」
神「大丈夫アル。」
二人ともに笑顔がともった。
私は銀兄の様子を見ようと顔をあげた。
ぶすっ
男にカンチョーされていた。
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