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ピピッ ガガガガッ


手元にある無線機が壊れそうな音を立つ。


神「こちらチワワ一等兵アル。璢は未だにあの場から動いた様子はないネ。」


チュイィィィン ガガガガッ


銀「こちら軍曹。こちらも同様璢に動きは見えない。」


ズズズーッ


神「おっちゃんもう一杯よ。」


「お嬢ちゃーん勘弁してくれよォ。店の経営が、」


神「何いってんだヨ。店の経営に協力してやってんだヨ。早くもう一杯ラーメン持ってこいよ。」


「ひぇぇぇ!」


チュイィィィン ガガガガッ


銀「……チ、チワワ一等兵?」


ズゴゴゴゴッ


神「はいはーいヨ。チワワ一等兵アルヨ。ここのラーメン美味しいネ。」


チュイィィィン ガガガガッ


銀「そんな報告いらねんだよォォォォ!!璢の報告をしろォォォォ!!


新「あんた何に対して怒鳴ってんですかァァァ!?つか何してるんですか!!こんなところで。」


銀時は今、街の中の草に紛れて隠れていた。そこから少し離れた場所には知らぬ美人が立っていた。
 
 
新「銀さんついに覗きですか?ストーカーになっちゃったんですか?」


銀「バカ言うなオメー。こりゃあ立派な公務だよ。」


新「どこが公務だ!!あんな知らぬ美人ストーカーして!!」


銀「は?何言ってんのオメー。」


新「はい?」


銀「ありゃー、だよ。」


新「え?嘘ですよね?」


銀「本当だ、メガネ一等兵。」

新「………。」


しばらく沈黙する新八。その時でも様子を伺うことを忘れない銀時。


新「ぐ、軍曹ォォォォ!!あれは何事ですか!?もしや世にもいうあの、」


ボコッ


銀時が新八を殴る。


銀「言うなァァァ!!メガネ一等兵ェ!!」


新「しかし軍曹ォ!!あの状況はまさしく!!」


銀「いいかメガネ一等兵!!世の中生きてたら現実を受け止めたくなくて逃げ出したい時があるのだァァァ!!」


新「それただの現実逃避ィィィィ!!」


ガガガガッ


無線に音が入る。


神「軍曹ォォォォォ!!ついに相手がやってきたネ!!」


銀「なに!?」


新「誰ですか!?」


ふたりは草むらから顔を少し出して相手を伺う。
 
 
 
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