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外は既に真っ暗。幽霊さんが登場するには調度いい暗さだ。


璢「…やっぱり幽霊なの?」


透明なものは平気だけど実体がある幽霊は無理な私。今のところ実体が無いものらしいけど。


銀「あ〜?」


銀兄は鼻糞をほじくり神楽の頭につけた。真顔な神楽を褒めてやりたい。


銀「俺ァなァ、幽霊なんて非科学的なモンは断固信じねェ。ムー大陸はあると信じてるがな。」


新「ムー大陸って…。」


銀「アホらし。つき合いきれねーや。オイてめーら帰るぞ。」


新「銀さん…。」


神「なにアルかコレ?」


銀兄は新八と神楽の手を握っていた。


銀「なんだコラ。てめーらが恐いだろーと思って気ィつかってやってんだろーが。」


神「銀ちゃん手ェ汗ばんでて気持ち悪いアル。」


土「………。」


沖「………。」


二人が怪訝な顔で銀兄を見る。


沖「あっ、赤い着物の女!!」


ガシャン


銀兄は襖に向かって飛んでいった。


新「…何やってんスか、銀さん?」


銀「いや、あの、ムー大陸の入口が…。」


璢「なんでわかったんだよ。ここにムー大陸の入口があるって。」


銀「バカヤロー。ロマンを語る男を馬鹿にすんなよ。」


璢「20代にもなってロマンを語る男って。可哀相な人。」


銀「ううううううるせェ!!」


そのやりとりを見ていた総悟が口を開いた。


沖「旦那。アンタもしかして幽霊が…。」


銀「なんだよ。」


沖「土方さんコイツは…アレ?」


先程までいたところに土方さんはいなかった。そう、坪の中に入ろうとしてた。


沖「土方さん、何をやってるんですかィ。」


土「いや、あの、マヨネーズ王国の入口が…。」


「「「「……………。」」」」


私らは蔑んだ目で彼等を見た。


土方さんもか、まじかよ。あの鬼の副長と呼ばれる男がかよ。絶望したわ。
 
 
 
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