025
( 2 / 7 ) 外は既に真っ暗。幽霊さんが登場するには調度いい暗さだ。
璢「…やっぱり幽霊なの?」
透明なものは平気だけど実体がある幽霊は無理な私。今のところ実体が無いものらしいけど。
銀「あ〜?」
銀兄は鼻糞をほじくり神楽の頭につけた。真顔な神楽を褒めてやりたい。
銀「俺ァなァ、幽霊なんて非科学的なモンは断固信じねェ。ムー大陸はあると信じてるがな。」
新「ムー大陸って…。」
銀「アホらし。つき合いきれねーや。オイてめーら帰るぞ。」
新「銀さん…。」
神「なにアルかコレ?」
銀兄は新八と神楽の手を握っていた。
銀「なんだコラ。てめーらが恐いだろーと思って気ィつかってやってんだろーが。」
神「銀ちゃん手ェ汗ばんでて気持ち悪いアル。」
土「………。」
沖「………。」
二人が怪訝な顔で銀兄を見る。
沖「あっ、赤い着物の女!!」
ガシャン
銀兄は襖に向かって飛んでいった。
新「…何やってんスか、銀さん?」
銀「いや、あの、ムー大陸の入口が…。」
璢「なんでわかったんだよ。ここにムー大陸の入口があるって。」
銀「バカヤロー。ロマンを語る男を馬鹿にすんなよ。」
璢「20代にもなってロマンを語る男って。可哀相な人。」
銀「ううううううるせェ!!」
そのやりとりを見ていた総悟が口を開いた。
沖「旦那。アンタもしかして幽霊が…。」
銀「なんだよ。」
沖「土方さんコイツは…アレ?」
先程までいたところに土方さんはいなかった。そう、坪の中に入ろうとしてた。
沖「土方さん、何をやってるんですかィ。」
土「いや、あの、マヨネーズ王国の入口が…。」
「「「「……………。」」」」
私らは蔑んだ目で彼等を見た。
土方さんもか、まじかよ。あの鬼の副長と呼ばれる男がかよ。絶望したわ。 [ ← ] [ もどる ] [ → ] |
|