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紹介を受け真撰組内の屋敷を一通り見た拝み屋。客間に移り状況を説明する。


「ざっと屋敷を見させてもらいましたがね、こりゃ相当強力な霊の波動を感じますなゴリラ。」


近「あ、今確実にゴリラって言ったよね。」


「まァとりあえず除霊しましょうか。金高くなるゴリけど。」


土「オイオイ。なんか口ぐせみたいになってるぞ。」


沖「して霊はいかなようなものゴリか?」


近「うつった!!」


「えーと……工場長。」


パン


包帯男がキョンシー娘を殴る。キョンシー娘は頭を抱えうずくまった。


「えー、ベルトコンベアにはさまって死んだ工場長の霊です。」


近「あの〜。みんなが見たって言ってるのは女の霊なんですが。」


「間違えました。ベルトコンベアにはさまって死んだ工場長に似てるって言われて自殺した女の霊です。」


土「なげーよ!工場長のくだりいるかァァ!?」


「霊を完全に除霊するためにはまず霊の所在を知らなきゃいけないんです。お・わ・か・りィィ?」


土「コイツの態度腹立つんだけど。斬ってイイ?斬ってイイよね?」


ゴホン、とひとつ咳ばらいをし包帯男は山崎の方を向く。



「とりあえずお前山崎とか言ったか…。」


山「え?」


「お前の身体に霊を降ろして除霊するから。」


山「え…ちょっ、除霊ってどーやるんですか?」


「お前ごとしばく。」


山「なんだァそれ。誰でもできるじゃねーか…」


ドム


山「ぐは!!」


キョンシー娘は山崎の身体に霊を降ろしたつもりで鳩尾に拳を入れた。


「ハイ!今コレ入りました。霊入りましたよ〜コレ。」


土「霊っつーかボディブローが入ったように見えたんですけど。」


「違うよ。私入りました。」


キョンシー娘は山崎の後ろに行き手を動かす。当の山崎は白目を向いたままだ。


「えー皆さん今日でこの工場は潰れますが責任はすべて私…」


土「オイィィ!工場長じゃねーか!!


「アレ?なんだっけ?」


「バカお前!ベルトコンベアにはさまれて死んだ女だよ!」


「ベルトコンベアにはさまれて死んだ女なんているわけないでしょ!」


「いる!いるんだよこの世には。」


真撰組の三人が怪訝な顔で見ている中、拝み屋の内揉め事が始まった。ついには喧嘩まで発展し服は乱れ、そして。


「「「「あ」」」」


正体までバレた。
 
 
 
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