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「なっ…なんだあれ!?」


「むこうの広場で爆発が…」


「テロだ!」


「攘夷派のテロだァァ!!」


ワアアア


祭りにいていた人達が逆流して来る。


璢「総悟!」


沖「おう。」


私と総悟は将軍様の方向へと走っていった。神楽や新八もついて来ているが離れ離れになってしまった。


いつの間にか私も総悟と離れてしまっていた。


璢「こっちが近道か!」


私は近道であろう道をひたすら走った。そこで逆流の中、ただ一人佇んでいる奴を見つけた。


璢「銀兄ィ!」


私は状況を説明しようと銀兄に近寄る。


銀「馬鹿!来るんじゃねェ!!」


既に遅し。言われた時には銀兄の目の前にいた。


そこで後ろの人物を確認することができた。


「よォ。久しぶりだなァ、璢。」


璢「し、晋兄ィ…。」


来てた。


本当に来てた。


晋「さて銀時とも話し終えたから……」


ギロリ


あの厳つい目と私の目が交じる。


あの頃の晋兄はどこへ行ったの……?


銀「逃げろ!!璢!!」


銀兄の言葉に我に返る。しかし逃げはしない。いや、逃げれない。


気づけば銀兄の後ろからは晋兄が消えていた。


璢「!!」


後ろに気配が感じる。そして腰に巻き付く腕。


晋「久しぶりだなァ、璢。」


璢「本当だね晋兄……っ!!」


銀「璢!!」


銀兄は心配そうな目でこちらを見てくる。赤い瞳が不安そうに揺らぐ。


璢「大丈夫。銀兄は騒ぎを止めに行って。」


銀「っっ!!」


璢「大丈夫。」


銀「〜〜ッ。あとで必ず迎えに来る!!」


そう言って銀兄は騒ぎの方へ行った。


晋兄は私をぐいっと引っ張り木々のところまで連れていった。
 
 
 
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テーマ「人外ファンタジー」
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